2010-07-01から1ヶ月間の記事一覧
チームは30日、甲子園に臨むメンバー18人を発表した。 県大会で8試合中7試合に登板し、3完投と活躍した田村和は8番からエースの1番に、主将で捕手の葉梨は5番から2番に変更した。そのほか2本塁打の田尻が3番、決勝でサヨナラ安打を放った谷本が…
◇159校代表して堂々プレーを 第92回全国高校野球選手権大会(日本高野連・朝日新聞社主催、毎日新聞社後援)に出場する本庄一の選手らが30日、県庁に上田清司知事を訪問し「埼玉159校の代表として堂々とプレーしてきます」と甲子園での活躍を誓っ…
159校がしのぎを削った埼玉大会が幕を閉じた。左腕の好投手に注目が集まる一方、昨夏より大幅に本塁打が増えた大会を、セオリー野球を貫いた本庄一が制した。○注目左腕快投 今大会は事前から好左腕に注目が集まった。 和光・佐野泰雄投手(3年)は初戦で…
同点で迎えた九回裏。花咲徳栄の投手橋本祐樹君(3年)は、先頭打者に対し七回以降毎回となる死球を与えた。前日に続いての先発。中指にはマメができていた。 犠打と安打で1死一、三塁になると、捕手の木内達也君(3年)は橋本君に「リラックス。笑顔で」…
「負けたら明日から夏休みだ」。ロッカールームから、決勝戦直前とは思えない陽気な声が聞こえてきた。 「田村(和麻投手)を一人にするな」というのが須長三郎監督の口癖だった。2年前、1年生ながら4番打者として甲子園の土を踏んだ。力みすぎ5打数1安…
背番号9の「エース」、花咲徳栄の橋本祐樹(3年)は、中指にできた血豆に苦しんでいた。それでも投げ続けたのは、いったん逆転して「気の緩み」が見えたチームの鼓舞と、「橋本でいく」と決めた岩井隆監督の期待に応えるためだった。 血豆ができたのは、準…
第92回全国高校野球選手権埼玉大会は28日、県営大宮球場で決勝が行われ、本庄一が花咲徳栄に3−2でサヨナラ勝ちし、2年ぶり2度目の甲子園出場を決めた。1回戦から8試合を戦って頂点に立ったのは、本庄一が初。決勝がサヨナラ勝ちで決着したのは第8…
試合が終わっても、悔しい表情を見せなかった。だが、応援スタンドの前で整列して、頭を下げると、そのままひざに手をついて動けなかった。 初戦からフルイニング、2人の球を受け続けてきた浦和学院の捕手、久保翔平(3年)。「いつも投手のことを考えてく…
無死満塁で投じた一球が「カンッ」という音とともにはじき返されると、ひざから崩れ落ちた。グラブを2度、グラウンドにたたきつけた。仲間から抱きかかえられても、なかなか立ち上がれない。すべてが終わり、何も考えられなかった。全力を出し尽くした。 延…
(27日・県営大宮) 第15日は準決勝2試合が行われ、Aシード花咲徳栄とノーシードの本庄一が28日の決勝に駒を進めた。花咲徳栄は9年ぶり2度目、本庄一は2年ぶり3度目の進出。両校の決勝対決は初めて。 花咲徳栄はBシード川越東に3―2でサヨナラ…
市立川越の捕手・丹羽俊亮(3年)の目標は「強い私学を倒したい」ということだ。相手は同じ高校生。必ず勝てると信じてきた。 私学の強豪・本庄一に、3回裏に先制点を取られ、なお2死一塁。右前に落ちた打球を見て、一塁走者が本塁へ突っ込んできた。タッ…
所沢北のエース戸谷亮太(3年)がマウンドから中堅の守備位置へと走っていく。今大会の4試合、1人で投げ抜いてきた。しかし、浦和学院には立ち上がりを攻め込まれ、2回、二塁打を打たれて降板した。 初戦の2回戦は被安打2、3回戦も被安打3でいずれも…
高校野球埼玉大会は25日、県営大宮球場で準々決勝2試合があった。浦和学院が所沢北にコールド勝ちし、2年前に北埼玉代表として甲子園に出場した本庄一が市立川越を1点差で破り4強入りした。準決勝は27日に同球場で行われる。(朝日新聞埼玉版)◇浦和…
公式戦で初めてマウンドに立った。何度も深呼吸し、時折顔をゆるめた。背中から仲間の「みんないるから」との声が聞こえたからだ。四回から登板し2点を失ったが、4番打者を三振に仕留め2回を投げ切った。「最後に使ってもらえた。お母さんや仲間に感謝で…
内野手から転向し、本格的に投球練習をして2カ月足らずのエースが、スコアボードに13個のゼロを並べた。 春日部共栄の鎌田恭彰(たかあき)(3年)。14回裏2死一、二塁のピンチも2ストライクまで追い込んだ。197球目。低めを狙ったスライダーは左…
(24日・県営大宮) 第13日は県営大宮で準々決勝2試合が行われ、秋春連続4強の川越東が春日部共栄に延長十四回の末、1−0でサヨナラ勝ちし、12年ぶりのベスト4入りを決めた。選抜大会出場の花咲徳栄は西武台に11−10で競り勝ち、3年ぶりの準決…
甲子園を目指し、一戦にかけた球児たち。8強が出そろう一方、151校が敗退した。しかし、姿を消したチームの1、2年生は、敗戦を胸に、早くも来年を夢見てグラウンドで走り始めた。 23日午前8時の富士見高校。白い練習着の1、2年生が顔から汗を噴き…
「来た球をひっぱたくだけ」。2点リードで迎えた七回表無死二塁。外角直球を振り抜いた。だめ押しの適時二塁打。田村和麻選手(3年)は二塁上で右の拳を突き上げた。 1年生だった08年夏に4番打者で甲子園に出場した。昨秋には強肩から投手に抜てきされ…
(23日・県営大宮ほか) 第12日は2球場で5回戦の残り4試合が行われ、ベスト8が出そろった。Dシード市川越はBシード坂戸西に12−5で八回コールド勝ちし、2年連続の準々決勝進出。所沢北は所沢商に11−1で六回コールド勝ちを収め、6年ぶりの8…
「家族で甲子園に行く」。昨年八月に母・治子さん=享年(48)=を亡くした富士見・本田敦也投手(三年)の夢はかなわないまま、最後の夏が終わった。 本田投手は小学生の時に、兄・大貴さん(19)の後を追うように野球を始めた。2人で「お母さんを甲子…
西武台3年の市川達也投手が昌平打線を相手に完投勝利。決め球のスライダーが光った。 5点のリードをもらって迎えた五回裏。昌平打線が、市川投手の直球にタイミングを合わせはじめた。2死二塁で、小泉健二塁手が直球をセンター前に運んで1点を返された。…
足でボールをうまく扱えずサッカーは苦手。体が硬く器械体操も苦手。走るのはもっと苦手。野球を始めた小学4年のころから「やせろ」「筋肉つけて体つくれ」と言われ続けた。父和久さん(45)は「小学生のころはよく半べそをかいていた」と思い返す。 高校…
完投目前、川越東の先発猪岡悟(3年)はあとアウト一つの場面で苦しんだ=写真。9回裏2死一、二塁。低めの直球がさえ、初回から全力でとばしてきたが、猛暑の影響でへばっていた。直球の球威も落ちている。「早く終わらせよう」。投げ急いだ球は高めに浮…
(22日・県営大宮ほか) 第11日は2球場で5回戦4試合が行われ、Bシード川越東が早大本庄を6−3で破り、12年ぶりのベスト8入り。西武台はシードの昌平を8−3で下し、9年ぶりの準々決勝に進出した。 川越東は一回に高梨の2点二塁打などで3点を…
左ひざのあたりに1センチ程の穴が残ったまま。母ひとみさんは「穴は球児の勲章だから」とあえて縫い合わせなかった。ユニホームの下の包帯は泥だらけになっていた。 3回戦のクロスプレーで相手のスパイクが左ひざ上に食い込んだ。深さ1・5センチ、長さ6…
4回戦までの3試合で11打数5安打、3打点と打撃絶好調。試合後、「左目が見えにくい分、考え過ぎずに思い切って振れました」と充実感を見せた。 昨夏は2年生ながら3番打者としてチームを8強に導いた。しかし昨年10月、練習中に左目が痛み、視界が真…
本庄一が連続長短打などで得点を重ね、春日部東を振り切った。本庄一は3回2死二、三塁から田村和の二塁打と葉梨の右前打で3点を先取。5回、2四球と相手守備のミスにつけこみ、2点を加えた。 春日部東は5回、単打や四球で出塁した走者を犠打で送り、2…
(21日・県営大宮ほか) 第10日は3球場で4回戦の残り8試合が行われ、ベスト16が出そろった。 所沢北は飯能南に5−4で逆転サヨナラ勝ち。九回に越智が決勝の2点二塁打を放った。本庄一は5−3で春日部東に競り勝った。市川越は川越工の追い上げを…
◇シンプル・珍しい青/チャンスでノリノリ・気持ち高ぶる 選手たちの躍動が続き、応援もいっそう熱を帯びてきた埼玉大会。参加159校の主将たちに開幕前、県内で一番格好いいと思うユニホームと、好きな応援曲を尋ねてみた。結果は――。 「格好いい」ユニホ…
「熱闘甲子園」と書かれた直径約6メートルの巨大なボール型の看板が目を引きつける。さいたま市大宮区大門町3丁目の野球用品専門店「石原スポーツ」。店主の石原厳(たかし)さん(43)は技と手間をかけて、手によくなじむグラブを作り、甲子園を目指す…