2012-07-01から1ヶ月間の記事一覧
28日の決勝で聖望学園を4−0で下し、4年ぶり11度目の甲子園出場を決めた浦和学院は優勝から一夜明けた29日、同校で約1時間、調整した。 県大会メンバーは早朝5時半からグラウンドでランニング、体育館に移動して、サーキットトレーニングで汗を流…
今年4月、星野に硬式野球部が誕生した。県高校野球連盟への加盟手続きが終わっていなかったため、今夏の埼玉大会は出場しなかったが、1年生ばかり13人の部員は甲子園出場を目指して練習に励んでいる。 「お願いします!」 埼玉大会開催中の26日、部員…
第94回全国高校野球選手権埼玉大会は、浦和学院が4年ぶり11回目の優勝を決め、閉幕した。今大会から認められた部員不足の学校同士の連合チームをはじめ、157チームが熱戦を繰り広げた。期間中は天候に恵まれ、日程の変更はなかった。 選手層が厚い浦…
第94回全国高校野球選手権埼玉大会(県高野連など主催)は28日、さいたま市大宮区の県営大宮球場で決勝があり、浦和学院が終盤に聖望学園を突き放して4−0で快勝、4年ぶり11回目の優勝を果たした。157チーム3007人が参加した今大会の頂点に立…
頂上対決の行方を決定づけたのは、4番打者のひと振りだった。 浦和学院の山根佑太選手(2年)は7回、初球の内角直球をフルスイング。感触は良かった。打球は左翼手の頭を越え、走者2人生還の二塁打。4点差をつけ、一気に突き放した。 春まで4番を担っ…
9回裏、2死。浦和学院の佐藤拓也投手(3年)は、最後の打者の打球を、冷静にグラブに収めた。確実に一塁に送球しながら、一塁手の明石飛真主将(同)のもとへ駆け寄った。あの舞台にもう一度立ちたい――。その願いがかなった瞬間、笑顔があふれた。 この日…
1点差で食らいついてきた聖望学園が、追い詰められていた。佐藤拓也投手(3年)を打ち崩せないまま迎えた7回表の守備。ここで追加点を奪われると厳しい。中堅手として最後方からチームを見渡す田浦諒二選手(同)の目に、仲間たちがいつもより少しだけ元…
春夏連続を狙う浦和学院か、3年ぶりの栄冠を目指す聖望学園か−。28日、県営大宮球場で行われた第94回全国高校野球選手権埼玉大会決勝。最後の試合で最高の試合をしようと、グラウンドで懸命のプレーを続ける選手たち。それを後押ししたのは、スタンドか…
(浦和学院2―1川口、延長10回) 「自分が抑えるしかない。一番得意な球で勝負する」 川口のエース、高窪和希投手(3年)のもとに集まった内野手が口々に声をかけた。「ここまで来たら、これまでやってきたことをやろう」 仲間たちの顔を見て、腹をくく…
(聖望学園4―0春日部共栄) 試合終了後、相手とのあいさつは笑顔だった。負けたが、全力で戦い終えた充実感が満ちていた。ベンチに戻ると、仲間たちが言葉をかけてきた。「ずっとチームを引っ張ってくれてありがとう」。その言葉を聞いて、鎌田雅大主将(…
十回裏1死二塁、一打サヨナラのピンチ。迎える相手打者は三回に同点打を浴びた2番林崎龍也選手。松崎泰知捕手(三年)から「一塁は空いている」とサインが出た。 腕が重い。今大会、1人でマウンドを守り、暑さで確実に体力は削られていた。七回あたりから…
(27日・県営大宮) 第11日は準決勝が行われ、浦和学院と聖望学園が28日の決勝に進んだ。浦和学院は4年ぶり15度目、聖望学園は3年ぶり5度目の決勝進出。両校の決勝での対戦は14年ぶり2度目。公立校で唯一4強入りした川口は浦和学院に敗れ、2…
◇仲間と信頼しあえた 右中間を深々と破っていく打球を、熊谷商の小野将輝一塁手(3年)はじっと見つめた。夏が終わった。マウンド上で崩れ落ちたエース、川崎勇太投手(同)のもとへ真っ先に駆け寄る。そして、何度も繰り返した。「今までよく投げてくれた…
先輩たちは昨夏の準決勝で浦和学院に打ち勝ち、甲子園へ進んだ。夢の切符を手にするには避けられない相手。2回から登板した花咲徳栄の上田倖平投手(3年)は「上位には甘い球を投げないよう気を使い、逃げない」と投げきった。 先発投手が試合中にけがをし…
「1回から思いっきり投げてこい」 試合前、狭山ケ丘の伊藤璃久捕手(3年)は、先発を任された1年生の斉藤峻投手に気合を入れた。 長打力ある聖望学園打線を相手に、序盤からチェンジアップが面白いように決まった。5回を投げて打たれた安打は2本。無失…
「3年間の思いをぶつけてこい」 0−2で迎えた九回表2死一塁の崖っぷちの場面で、代打として臨んだ今大会2回目の打席。ベンチを送り出してくれた岩井隆監督の言葉をかみしめ、2球目の直球を振り抜く。打球は中堅手の頭上を越え、適時三塁打となった。 福…
東北の力を埼玉でも見せたい−。25日、県営大宮球場で行われた花咲徳栄対浦和学院の一戦。花咲徳栄の主将・小山征護選手(18)は、東日本大震災で甚大な被害の出た宮城県名取市出身。震災後は野球を続けていいか迷った時期もあったが、被災者からの励まし…
熊谷商の31年ぶりの甲子園出場はあと一歩で夢と消えた。昨年秋と春の大会でともに地区予選で敗退だったが、かつて“夏の熊商”と称され、古豪復活を予感させる快進撃はオールドファンを喜ばせた。スタンドから熱い視線を送っていた森山熊吉さん(84)もそ…
(25日・県営大宮ほか) 第10日は準々決勝4試合が行われ、浦和学院、川口、春日部共栄、聖望学園がベスト4に入った。 Bシード川口は、2代表制のBブロックだった1966年以来、46年ぶり6度目の4強進出に名乗り。1―1の五回、丸山の中越え二塁…
埼玉大会は5回戦までが終わった。敗れ去った149チームも、甲子園を目指して激突する8強も、伸び伸びプレーしてきた。そんな選手たちを支えているのは、マネジャーや学生コーチら裏方だ。チームのため、サポートに全力を注いだ彼らも輝いていた。◇部員1…
南稜で「第二の監督」と呼ばれていた学生コーチの武井和真君(3年)。ベンチ入りのメンバーに選ばれていたが、試合には出場しなかった。 学生コーチの役割は幅広い。南稜の場合、監督の助言をもとに練習メニューをつくり、監督の指示を選手に伝える。試合前…
9回2死、春日部東の若月和也選手(3年)は初球の狙っていた直球を、フルスイングした。しかし、熊谷商のエース川崎勇太投手(同)の球威は予想以上で、詰まった打球は二塁手の前に力なく転がった。懸命に頭から滑り込むがアウト。敗戦が決まった。 185…
八回表、連打から2点を失い、逆転を許した。直後に死球を出したところで交代を告げられた。昨夏の覇者・花咲徳栄を七回まで4安打に抑える力投を見せていただけに、「完投したかった」と悔しさをにじませながらマウンドを降りた。 1年の秋から1番を背負っ…
春日部東が県大会4強入りした中学三年の夏、公立校の快進撃を自宅のテレビで一緒に見ていた幼なじみの辻村幸太選手(三年)が言った。「春日部東に入って、甲子園に行こう」。小学三年で野球を始めた時からの共通の夢が、明確な目標に変わった。 茨城県古河…
11回2死三塁で迎えた昌平の佐藤成樹選手(3年)の打席。初球、意表をついたセーフティバントはわずかに三塁線を割った。すぐに気持ちを切り替え、打席に戻る。「今日は当たっている。次は打ってやる」 2ストライクから、3球ファウルで粘って6球目。高…
◇「秋につなげて」後輩に期待 富士見の小川圭太投手(3年)は、いつもと違う感じに気付いていた。少し浮足立っていた。 2回裏2死一、三塁。相手打者への初球を外角に外すつもりが甘い直球になってしまい、左前に運ばれた。先制点を許した。 「普段ならば…
「絶対に諦めるな! 気持ちで打て」。1−4の九回2死二塁。最後の打者が三邪飛に倒れると、一塁コーチャーズボックスからチームを鼓舞し続けた坂戸西の3年生・須藤拓海選手(18)はうなだれた。主将になる予定だったが、昨夏の新チーム発足日に学校の球…
球児に人間力を諭し続けた教育者がユニホームを脱いだ。23日、上尾市民球場の5回戦で県立春日部東高校が敗退。来春、定年退職する中野春樹監督(59)の球児と挑んだ最後の夏が終わった。「高校野球は部活動。長い人生に向け、人間としての力を身に付け…
(23日・県営大宮ほか) 第9日は3球場で5回戦8試合を行い、ベスト8が決定。Bシード川口は、5番小林のソロ本塁打などで正智深谷を6―3で下し、38年ぶりの8強進出を決めた。 Dシード昌平は延長十一回、佐藤成の左越え二塁打でCシード所沢商を5…
9回表2死。埼玉栄の高橋亮介主将(3年)はこのまま試合を終わらせたくなかった。しかし、打球は痛烈な当たりだったが富士見の二塁手の真っ正面。選手たちが本塁近くに集まる中、一塁の手前でしばらく立ち尽くした。 「実感がわかない」。試合後もしばらく…