2012-07-26から1日間の記事一覧
◇仲間と信頼しあえた 右中間を深々と破っていく打球を、熊谷商の小野将輝一塁手(3年)はじっと見つめた。夏が終わった。マウンド上で崩れ落ちたエース、川崎勇太投手(同)のもとへ真っ先に駆け寄る。そして、何度も繰り返した。「今までよく投げてくれた…
先輩たちは昨夏の準決勝で浦和学院に打ち勝ち、甲子園へ進んだ。夢の切符を手にするには避けられない相手。2回から登板した花咲徳栄の上田倖平投手(3年)は「上位には甘い球を投げないよう気を使い、逃げない」と投げきった。 先発投手が試合中にけがをし…
「1回から思いっきり投げてこい」 試合前、狭山ケ丘の伊藤璃久捕手(3年)は、先発を任された1年生の斉藤峻投手に気合を入れた。 長打力ある聖望学園打線を相手に、序盤からチェンジアップが面白いように決まった。5回を投げて打たれた安打は2本。無失…
「3年間の思いをぶつけてこい」 0−2で迎えた九回表2死一塁の崖っぷちの場面で、代打として臨んだ今大会2回目の打席。ベンチを送り出してくれた岩井隆監督の言葉をかみしめ、2球目の直球を振り抜く。打球は中堅手の頭上を越え、適時三塁打となった。 福…
東北の力を埼玉でも見せたい−。25日、県営大宮球場で行われた花咲徳栄対浦和学院の一戦。花咲徳栄の主将・小山征護選手(18)は、東日本大震災で甚大な被害の出た宮城県名取市出身。震災後は野球を続けていいか迷った時期もあったが、被災者からの励まし…
熊谷商の31年ぶりの甲子園出場はあと一歩で夢と消えた。昨年秋と春の大会でともに地区予選で敗退だったが、かつて“夏の熊商”と称され、古豪復活を予感させる快進撃はオールドファンを喜ばせた。スタンドから熱い視線を送っていた森山熊吉さん(84)もそ…
(25日・県営大宮ほか) 第10日は準々決勝4試合が行われ、浦和学院、川口、春日部共栄、聖望学園がベスト4に入った。 Bシード川口は、2代表制のBブロックだった1966年以来、46年ぶり6度目の4強進出に名乗り。1―1の五回、丸山の中越え二塁…