2012-07-24から1日間の記事一覧

「気持ちは一つ」励まし続けた 春日部東・若月和也選手

9回2死、春日部東の若月和也選手(3年)は初球の狙っていた直球を、フルスイングした。しかし、熊谷商のエース川崎勇太投手(同)の球威は予想以上で、詰まった打球は二塁手の前に力なく転がった。懸命に頭から滑り込むがアウト。敗戦が決まった。 185…

敗れるも笑顔で終えた夏 坂戸西・長谷川翔太投手(3年)

八回表、連打から2点を失い、逆転を許した。直後に死球を出したところで交代を告げられた。昨夏の覇者・花咲徳栄を七回まで4安打に抑える力投を見せていただけに、「完投したかった」と悔しさをにじませながらマウンドを降りた。 1年の秋から1番を背負っ…

終わった友との夢笑顔忘れず 春日部東・阿葉家三塁手

春日部東が県大会4強入りした中学三年の夏、公立校の快進撃を自宅のテレビで一緒に見ていた幼なじみの辻村幸太選手(三年)が言った。「春日部東に入って、甲子園に行こう」。小学三年で野球を始めた時からの共通の夢が、明確な目標に変わった。 茨城県古河…

決勝打 会心の一撃 昌平・佐藤成樹選手(3年)

11回2死三塁で迎えた昌平の佐藤成樹選手(3年)の打席。初球、意表をついたセーフティバントはわずかに三塁線を割った。すぐに気持ちを切り替え、打席に戻る。「今日は当たっている。次は打ってやる」 2ストライクから、3球ファウルで粘って6球目。高…

走者出しても投げ抜く 富士見・小川圭太投手(3年)

◇「秋につなげて」後輩に期待 富士見の小川圭太投手(3年)は、いつもと違う感じに気付いていた。少し浮足立っていた。 2回裏2死一、三塁。相手打者への初球を外角に外すつもりが甘い直球になってしまい、左前に運ばれた。先制点を許した。 「普段ならば…

けが乗り越えまとめ役に 坂戸西・須藤拓海選手

「絶対に諦めるな! 気持ちで打て」。1−4の九回2死二塁。最後の打者が三邪飛に倒れると、一塁コーチャーズボックスからチームを鼓舞し続けた坂戸西の3年生・須藤拓海選手(18)はうなだれた。主将になる予定だったが、昨夏の新チーム発足日に学校の球…

最後の夏「幸せだった」 春日部東・中野監督

球児に人間力を諭し続けた教育者がユニホームを脱いだ。23日、上尾市民球場の5回戦で県立春日部東高校が敗退。来春、定年退職する中野春樹監督(59)の球児と挑んだ最後の夏が終わった。「高校野球は部活動。長い人生に向け、人間としての力を身に付け…

川口、38年ぶり8強 高校野球埼玉大会

(23日・県営大宮ほか) 第9日は3球場で5回戦8試合を行い、ベスト8が決定。Bシード川口は、5番小林のソロ本塁打などで正智深谷を6―3で下し、38年ぶりの8強進出を決めた。 Dシード昌平は延長十一回、佐藤成の左越え二塁打でCシード所沢商を5…