聖望学園、堂々の行進 「負ける気しない」 全国高校野球開幕

 第91回全国高校野球選手権大会は8日、兵庫県西宮市の甲子園球場で、埼玉代表の聖望学園をはじめ、49代表校が参加して開幕。会場には4万人が詰め掛け、15日間の熱い戦いが始まった。

 炎天下の中、開会式は皇太子さまが出席され、午前9時から行われた。入場行進の先導役は、学校創立110周年の三重県立宇治山田高の高橋俊平主将が務めた。代表校は昨年覇者の大阪桐蔭中谷良也主将が持つ優勝旗を先頭に、北から南の順に入場行進した。

 聖望学園は12番目に登場。埼玉大会優勝旗を持つ子安史浩主将を先頭に、ナインは背筋を伸ばし真剣な表情で進んだ。聖望学園は大会第4日、1回戦の第3試合(13時30分)で都城商(宮崎)と対戦する。

◇快進撃へ気合十分

 あこがれの地の感触を確かめるように行進。開会式を見守る大観衆の中、主将の子安を先頭に甲子園の芝を踏みしめた。いつになく緊張した様子に、「前日のリハーサルでは笑い過ぎてしまったので、きょうは慎重に歩きました」と子安。堂々とした足取りで、県代表の役目を果たした。

 人の多さに試合への気持ちが高まったナインたち。口々に「実感がわいた」と目を輝かせた。全国の強豪がずらりと居並ぶと、やや小粒の印象を受けるが、「みんな体は大きいが負ける気はしない」とエース佐藤。昨春の選抜大会に続く、快進撃の予感をにおわせた。

 開会式を終えたナインは、大阪府履正社高茨木グラウンドで早速練習。午後1時から約2時間、汗を流した。走者を置いての守備練習に時間を割き、佐藤と右腕信田も本格的に投球開始。約80球を投げ込み、フォームの調整を行った。

 猛烈な暑さとともに本番モードに突入し、城戸は「想像以上の気候。でも早く試合がしたい」と気合十分。大阪入りしてからは自主的にクーラーを使わないなどしていると話し、暑さ対策にも抜かりはなかった。

◇負ける気しない/鳥肌立った 聖望ナインひと言

▼佐藤勇吾投手
 やっと開幕してうれしい。楽しんでやるだけ。

▼河合賢人捕手
 あこがれの舞台に立てた。試合では暴れたいと思う。

山崎力一塁手
 開会式はあっという間だった。一戦必勝で戦う。

▼子安史浩二塁手
 グワーッと鳥肌が立った。早く試合がしたくなった。

▼小島尚幸三塁手
 県の代表として応援され、感謝の気持ちがわいた。

▼西村凌遊撃手
 あの場所で、できるんだと楽しみでうれしかった。

▼城戸愉快一塁手
 やっと甲子園に来た実感がある。うれしいっす。

▼本所宏章中堅手
 他県の強豪は大柄だったが、負ける気はしない。

佐々木健介左翼手
 49校しか代表がいないんだと気が引き締まった。

▼信田真典投手
 ここでやるんだと強く実感した。笑顔で試合に臨む。

▼山崎敦至右翼手
 2度目だったけど緊張した。練習に気合が入る。

▼大野直哉捕手
 頑張って戦ってきたかいがあった。武者震いがした。

▼早川怜佑一塁手
 夢の甲子園に来られた。全国の強豪も怖くなかった。

▼川崎優人二塁手
 むちゃくちゃうれしい。チームの夢がかなって最高。

▼下村暢宏三塁手
 やるしかないと感じた。一戦一戦を大事に勝ちたい。

▼島崎啓太遊撃手
 みんなと一緒に甲子園で野球ができる喜びがわいた。

▼永田智大投手
 他チームの選手は体が大きく、これが全国だと実感。

▼片岡建人右翼手
 興奮している。楽しむことを忘れないでいたい。


埼玉新聞