佐藤、仕上がり順調 野手陣も気合入れ直し 聖望学園だより

 待望の晴天の下でナインは11日、兵庫県西宮市の津門中央公園野球場で午後1時から2時間調整。トレーニング後は汗を流しに銭湯に出掛けた。

 試合形式の練習を行った。エース佐藤は主将の子安ら主力7人に投球。しなやかに腕を振り、球速、制球ともに申し分なく被安打1と好投した。佐藤は2日ぶりの土の感触に、「気持ちいい。ブルペンでは調子は悪かったが、バッターが立ったら良くなった」とうれしそう。岡本監督も「完ぺきやな」とたたえた。

 対して守備に就いた主力組は、埼玉大会決勝以来の実戦に戸惑い気味。岡本監督からは「ぴりぴりやらんかい」などと檄(げき)を飛ばされた。

 「久しぶりのグラウンドで感覚が離れていた部分があると思う。県代表で来ているんで気持ちを入れ替えないと。監督からも『やらなくちゃいけない義務がある』と言われた」と子安。本番へ向け、あらためて気合を入れ直した。

◇ミスした方が負ける 聖望学園・岡本監督×都城商・河野監督

 大会第4日(13日)の第3試合で初戦を争う聖望学園の岡本幹成監督と、都城商(宮崎)の河野真一監督に戦い方などを聞いた。

―相手校の印象は。

岡本
「うちとよく似たチーム。投手中心に守備がしっかりしていて同じような野球をしてくる。」

河野
「守り勝つ野球をする印象。守備で流れをつくり、そつのない攻撃ができるチームだ。」

―戦い方は。

岡本
「投手の出来が勝負になる。お互いに堅守だが、甲子園ではミスした方が負ける。うちは先行逃げ切り型。先制点を取り、逃げ切る展開にしたい。」

河野
「接戦になると思う。前半は0−0で後半勝負になれば。聖望学園のエース佐藤君は制球力があり、変化球の切れもいいと聞いている。攻略できなくても粘り強く接戦に持ち込みたい。」

―警戒する選手は。

岡本
「埼玉大会から相手ではなく、自分たちの野球ができるかを大事にしてきた。警戒するより、自分たちの野球をやるだけだ。」

河野
「投手の佐藤君。点を取るのはなかなか難しいだろう。」

―チームの調整具合は。

岡本
「自分は大阪出身だが、今年は思った以上に蒸し暑く、コンディションづくりが難しい。」

河野
「故障者もなく、状態はいい。宮崎大会の疲れも取れ、大阪に慣れてきたように思う。」

―意気込みは。

岡本
「昨年は春の選抜大会で準優勝できたが、夏の県大会は初戦敗退した。天国と地獄を味わった子どもたちが、1年でよく立ち直ってくれた。精いっぱい自分たちの野球をしてほしい。」

河野
「甲子園は28年ぶりの出場。これまで頑張ってきたことを最高の舞台で発揮し、最強の挑戦者として臨みたい。」

埼玉新聞