2009-07-23から1日間の記事一覧

投げ抜いてエース限界 大宮東・竹沢投手

7回裏1死二塁。大宮東の竹沢弘通投手(3年)の顔がこわばった。決め球の変化球を、市立川越の2番吉川佳季選手(同)に三塁打にされ、1点を失った瞬間だ。この回終了後、2年生投手と交代。再びマウンドに戻ることはなかった。 今大会ここまで、延長11…

「仲間信じた」11年ぶり8強 市立川越・今村投手

仲間を信じたから、力みも焦りもなかった。 市立川越の今村慎作投手(3年)は1回、3連打を浴びて2点を失った。2回以降も毎回のように走者を背負った。それでも、「逆転してくれると信じて投げるだけだった」と落ち着き払った。 期待通り、打線が小刻み…

ミット痛打曲がらぬ指無念の主将 花咲徳栄・高橋捕手

指が曲がらない――。 7回表2死一、二塁。春日部東・福田雄基(3年)のバットにかすった球がミットに当たった瞬間、花咲徳栄の捕手・高橋一徹(同)に激痛が走った。前の試合で痛めていた親指だった。 マウンドには、背番号1の東谷優(同)がいた。春日部…

兄の背中 追い続け 鷲宮3年 小森直矢選手

1点差で負けていた七回裏、登板機会がやって来た。「技術では相手にかなわない。気持ちを込めて、体全体で投げよう」。無我夢中で腕を振る。練習では全然ストライクに入らなかったというスライダーが、次々と決まった。ざわめく球場。そのたびに、1メート…

責任感でチームまとめ 浦和学院3年・島津裕真主将

九回裏2死三塁の場面で打席に立った。失策が絡み4点を失ったが、回を追うごとに本来の攻守を取り戻し、1点ずつ着実に取り返した。あと1点。しかし、打球はセンターのグラブに吸い込まれた。 主将で4番打者。昨年甲子園に出場した経験があるのは自分一人…

浦学1点に泣く 聖望8強 花咲も苦杯 高校野球埼玉大会第10日

第91回全国高校野球選手権埼玉大会の5回戦は22日、本県初の4連覇を狙った春の関東大会王者・浦和学院が姿を消す波乱があった。昨秋の県大会を制した花咲徳栄も苦杯を喫した。両チームを破った聖望学園、春日部東に加え、本庄一、市立川越も8強入り。…