「仲間信じた」11年ぶり8強 市立川越・今村投手

 仲間を信じたから、力みも焦りもなかった。

 市立川越の今村慎作投手(3年)は1回、3連打を浴びて2点を失った。2回以降も毎回のように走者を背負った。それでも、「逆転してくれると信じて投げるだけだった」と落ち着き払った。

 期待通り、打線が小刻みに加点してくれた。いったん追いつかれても、また勝ち越してくれた。7回を3失点でしのぎ、マウンドを高橋拓真投手(同)に譲った。

 これで、3回戦から3試合続けて逆転勝ち。前身の川越商が西埼玉大会で準優勝した98年以来、11年ぶりの8強入りだ。新井清司監督(53)は「選手に感謝している。就任4年目で一番力がないと思っていたチームが、一番勝っている」と、不思議そうに笑った。

朝日新聞埼玉版)