飛躍誓った2年生コンビ 伊藤康介投手(上尾)

 「落ち着いていこう」。上尾の伊藤康介投手(二年)はピンチの度に、河合貴大捕手(同)と声を掛け合った。だが、春日部東に傾いた試合の流れを取り戻せなかった。

 2人は、シニアリーグ時代から、上尾市の同じチームに所属。伊藤投手は「上尾を選んだのは、河合が行くのも一つの理由だった」と振り返る。

 新チームで迎えた冬、鳥居俊秀監督の指示で内野手だった河合選手は捕手に転向。河合捕手は「当初から気が合っていた」。伊藤投手の持ち味は130キロを超える速球。だが河合捕手の助言で、大会に向け変化球の球種を増やし、フルカウントから変化球で三振も取れるようになった。

 この日も伊藤投手の速球は走っていた。が、変化球でカウントが取れず、高めに浮いた球を打ち崩された。

 「ランナーを背負ってから腕が振れない。メンタルを鍛えたい」(伊藤投手)。「配球を見直したい」(河合捕手)。お互いに信頼の固い2人は、技術を磨き、来年を目指す。

東京新聞埼玉版)