浦和学院が凱旋 センバツ優勝、母校で報告

 第85回選抜高校野球大会で初優勝し、埼玉県勢45年ぶりの快挙を達成した浦和学院は4日、済美(愛媛)を17−1で下した決勝から一夜明け、埼玉に帰郷し母校で優勝報告会を行った。日本一のチームの雄姿を見ようと集まった1千人以上の生徒、関係者の前で、森士(おさむ)監督、山根佑太主将は感謝の言葉を述べ、夏の甲子園で再び全国制覇することを誓った。

 午後4時10分、一行を乗せたバスが学校に到着すると、校内は祝福ムードに包まれた。放送で校歌が流れる中、森監督を先頭に、優勝旗を持った山根主将ら選手が凱旋(がいせん)。清水勇人さいたま市長をはじめ駆け付けた近隣住民、教職員の出迎えに応え、喜び合った。その後、選手たちは新1年生約800人が待つ体育館に入り、報告会が始まった。

 森監督は「ただいま戻りました」と第一声。「数多く全国に行ったが、やっと優勝旗を持ち返ることができた。これも応援していただいた方々のおかげ」と頭を下げた。山根主将は「皆さんの応援の力で優勝できた。この経験を生かして、夏の甲子園に戻って、日本一を目指し頑張りたい」と力を込めた。

 決勝を現地で観戦した清水市長は「粘り強く頑張っていた姿は忘れられない。124万市民を代表してお礼を言いたい」とあいさつ。小沢友紀雄校長は「ぜひ甲子園の常連校から優勝を争う常連校になってほしい」と激励した。

 熱烈な歓迎に選手も驚いた様子。主砲の高田涼太選手は「本当にびっくり」と目を丸くし、遊撃手の竹村春樹選手は「皆の温かい声援を肌で感じた」と話した。5番の木暮騎士選手は「やっと優勝の実感が湧いてきた」と喜んだ。

 チームはこの日午前9時15分に滞在していた兵庫県の伊丹シティホテルを出発。同10時50分の新幹線で大阪を離れた。5日は荷物整理などを行う。

◇激闘一夜明け、あらためて喜び 浦学選手たちの声

 第85回選抜高校野球大会で悲願の初優勝を成し遂げた浦和学院。決勝の激闘から一夜明けた4日、ナインたちは、あらためて全国制覇の喜びをかみしめた。

(1)小島和哉投手 まだ夢のような感じ。埼玉に戻れば実感すると思う。

(2)西川元気捕手 優勝から一夜明けて、実感がわいてきた。

(3)木暮騎士一塁手 一からやり直して、ここに戻ってきたい。

(4)贄隼斗二塁手 やってきたことを発揮できたが、課題を克服したい。

(5)高田涼太三塁手 みんなが目指している場所で優勝できてうれしい。

(6)竹村春樹遊撃手 走塁、打撃の面ですきをなくしていきたい。

(7)服部将光左翼手 夏勝つために、今日からが新しいスタート。

(8)山根佑太中堅手 夢のようで実感が沸かない。夏も戻ってきたい。

(9)斎藤良介右翼手 うれしさと反省もあった。しっかり練習したい。

(10)山口瑠偉投手 練習をして一回り大きくなって甲子園に戻ってきたい。

(11)涌本亮太投手 夏は自分がチームの勝ちに貢献できるようにしたい。

(12)田畑瑛仁捕手 実感が沸かず夢のよう。夏に向けて練習に励みたい。

(13)伊藤祐貴投手 実感はないけど、大きなことを成し遂げたと思う。

(14)川井俊希遊撃手 本当に日本一になったんだなという感じがする。

(15)久保和輝中堅手 正直まだ優勝したんだという実感が沸いていない。

(16)渡辺剛右翼手 優勝を実感して本当にうれしい。間違いではなかった。

(17)前田優作左翼手 起きてテレビや新聞で優勝の場面を見て実感した。

(18)酒井恭遊撃手 きょうホテルでテレビを見て優勝したんだと感じた。

埼玉新聞