重なる偶然に「運命」 花咲徳栄・プラカード嬢の冨田さん

 今大会の花咲徳栄には偶然という言葉では片付けられない出会いが重なり合っている。

 開会式で同校のプラカード嬢を務めるのは生徒会副会長で新2年生の冨田さゆりさん。この日のリハーサルで実際に甲子園球場の土を踏み、「広いし、芝はふかふか。こんな場所に立てるなんてありがたいです。最高」と目をきらきらさせた。

 実は、さゆりさんの4歳上の姉・ひかりさんも3年前の選抜大会で花咲徳栄のプラカード嬢だった。しかも、当時の主将は根建洸太現主将の兄・亮太さん。さゆりさんは「運命だと思う」と飛びっきりの笑顔を披露。根建主将も「面白い巡り合わせ。自分にはこういう縁が多い」と負けじと屈託のない笑顔を見せた。

 5歳上の兄・良太さんも花咲徳栄で生徒会長を務めていた。まさに、トクハルを愛してやまない3きょうだいだ。

 22日はいよいよ本番。「誰にでもできる経験ではないので、感謝の気持ちを心に刻み、姿勢を正して堂々と歩きたい」。花咲徳栄が目指す日本一長い春は、さゆりさんの先導で幕を開ける。

埼玉新聞