夢は咲く・花咲徳栄:第85回センバツ高校野球・戦力分析

 第85回記念選抜高校野球大会毎日新聞社、日本高校野球連盟主催)に出場する花咲徳栄は、大会第6日目の27日第3試合(午後2時開始)で県岐阜商(岐阜)と対戦する。3年ぶり3回目の出場となるチームの戦力を分析する。

◇投手

 右のエース、関口明大投手(3年)は最速147キロの直球と鋭い変化球が持ち味だ。昨秋の公式戦はやや制球を乱す場面もあったが、一冬を越えてその課題を克服した。若月健矢捕手(3年)も「キレが増してコントロールも良くなった」と評する。今月上旬、沖縄県で行った対外試合では、計10回を投げて1失点と好投した。関口投手は「球に伸びが出てきたが、もう少し低めに集められるようにしたい」と話す。

 左のエース、小栗慎也投手(3年)も昨秋の公式戦以降、成長した選手の一人。直球は最速135キロだが、若月捕手は「数字以上に球威がある」という。捕手の根建洸太主将(3年)も「しっかりコースに決まれば打たれない」と太鼓判を押す。このほか、制球力抜群の小暮樹投手(3年)や、140キロ台の速球が武器で安定感のある井上祐太投手(2年)も控え、投手層は厚い。

◇打撃

 上位から下位まで切れ目がなく、どこからでも得点ができる。また、バントや盗塁など機動力を使った攻撃も持ち味だ。岩井隆監督は「3、4番が脇役に徹することができるようになればいい。打線はまだまだ伸びしろがある」と自信を見せる。

 長打力と確実性を備える若月捕手が軸。昨秋の関東大会で2試合連続本塁打を放つなど、今大会注目の選手の一人だ。3月上旬から始まった対外試合でも本塁打を放ち、本番に向けて調子を上げている。

 このほか出塁率の高い山本竜生副主将(3年)や、バットコントロールが抜群の楠本泰史副主将(3年)、勝負強い森大希選手(3年)らが脇を固め、強打の「徳栄打線」を形成する。

毎日新聞埼玉版)