夢は咲く・花咲徳栄:第85回センバツ高校野球/2

◇勝負強さ身につけ 森大希選手(2年)

 栃木県那須塩原市出身。豊かな自然に囲まれた中で、小学生時代から野球に打ち込んだ。「負けるのは嫌い」。柔らかい笑顔が印象的だが、内には熱い闘志を秘める。

 しかし入学当初、精神面の弱さを岩井隆監督から指摘されたことがあるという。以来、「自分はできる」と言い聞かせながら、練習に集中し心身の鍛練に励んだ。

 結果は大事な試合で表れた。昨秋の公式戦は9番打者ながらチーム一の13打点を挙げ、3割を超える打率を残した。弱気の虫を克服し、勝負強さを身につけた。

 甲子園出場を決めた後もまだ実感がわかないという。だが、これだけは信じている。「普段通りのプレーができれば勝てる」

◇守備に絶対の自信 山本竜生選手(2年)

 モットーは「仲間を大切にする」。副主将の1人として主将を支えながら、チームを引っ張る。

 身長169センチ、体重65キロの二塁手。上背はないが、俊敏な動きで投手を助ける。「細かいプレーが得意なので、今のポジションが合っている」。守備には絶対の自信を見せる。

 打席に立つと、粘り強くボールに食らいつき、相手チームにプレッシャーをかける。出塁すると、積極的に次の塁を狙う。「ピッチャーとの駆け引きが楽しい」と笑顔を見せる。昨秋の公式戦で、チーム最多の15四死球を選び、4盗塁を決めた。

 「甲子園で野球ができるのは素晴らしいこと。思い切りプレーしたい」。憧れの大舞台も、自分らしく楽しむつもりだ。

毎日新聞埼玉版)