関東切符2枚めぐり4校が激突 秋季県高校野球

 秋季県高校野球は1日、県営大宮球場で準決勝が行われ、選抜大会への最終関門となる関東高校大会(29日〜11月4日・山梨)に出場する2校が決定する。ここまで浦和学院花咲徳栄春日部共栄聖望学園のシード4校が順当に勝ち残った。準決勝のカードは浦和学院聖望学園(10時)、春日部共栄花咲徳栄(12時30分)。関東切符2枚をめぐる戦いを探った。

浦和学院聖望学園

 昨年は準々決勝で対戦し、10−0で浦和学院が五回コールド勝ち。ただ、今回はそこまでの力の差はない。打撃戦なら浦和学院に分がある。聖望学園は持ち味の守備力を生かし、ロースコアの接戦に持ち込みたい。

 浦和学院は、3試合で34安打23得点と効率の良い攻めが光る。緑川、竹村、林崎の左打者がしぶとく好機を演出し、7安打5打点の3番佐藤、8安打4打点の4番笹川がかえす形だ。2人へのマークが厳しくなる分、キーマンは5番明石か。先発マウンドは速球派右腕の1年生涌本と予想。右の佐藤、左横の渡辺剛らが控え、継投もある。

 聖望学園は、ともに左の小林佑か清水の先発が有力。中盤まで最少失点でしのぎ、ここまで好リリーフを見せている1年生右腕川畑につなぎたい。2回戦で3安打1得点だった打線は、試合ごとに調子を上げている。2試合連続本塁打を放っている6番田中は、注目の長距離ヒッターだ。

春日部共栄花咲徳栄

 今夏の埼玉大会決勝の再現。花咲徳栄が連勝するか、春日部共栄がリベンジを果たすか。ともにメンバーは大幅に入れ替わったが、好調な投手を軸に堅守。1点を争う接戦となりそうだ。

 花咲徳栄は、エース上田の状態が上向き。2、3回戦と立ち上がりが不安定だったが準々決勝では埼玉栄を3安打完封した。1年生捕手若月の度胸満点のリードも光る。打線は楠本、藤原、関口の左の主軸が好調。6番若月、9番森も長打力があり侮れない。ただ1試合平均で12安打を放ちながら得点は5点弱。好機を確実に生かしたい。

 春日部共栄は、地区大会からの5試合で失点1と投手陣が安定している。特に、エース青木は準々決勝の昌平戦では12奪三振で5安打完封。直球には伸びがあり、変化球でもカウントを稼げるのが強みだ。打線は勝負強い左の板倉、吉田の3、5番、右の6番田村に回したい。ここまで1安打の4番鎌田の爆発にも期待。

埼玉新聞