花咲徳栄、きょう初戦 智弁和歌山と激突

 第93回全国高校野球選手権大会第4日は9日、甲子園球場で1回戦4試合が行われる。第4試合に埼玉代表で10年ぶり2度目出場の花咲徳栄が登場。7年連続19度目出場で今春の選抜大会ベスト8の智弁和歌山と対戦する。

 花咲徳栄は試合前日の8日午後、大阪府吹田市日本生命グラウンドで約2時間の最終調整を行った。ノック、実戦形式の打撃練習、フリーバッティングなどいつも通りのメニューをこなした。岩井監督は選手に対し、「必要以上のことはやらなくていい。あの場所(甲子園)で自分たちの野球をやるだけだ」と試合に臨む心構えを話した。

◇「決勝のつもりで」

 さあ、いよいよ出陣だ。県大会制覇から12日間、花咲徳栄の野球を甲子園で見せるときが来た。昨年の選抜大会に出場したとはいえ、夏は10年ぶり。岩井監督は「春とはまったく雰囲気が違う。最高の舞台で最高のチームとやらせてもらえることに感謝してやりたい」と試合を待ちわびる。

 相手の智弁和歌山は今春の選抜大会8強。夏は戦後最長タイの7年連続出場で、過去2度の全国制覇を誇る。誰もが知っている強豪を前に主将の広岡は「強いのは分かっている。あとはどれだけ覚悟を決めてやるか」と心の調整もできている。

 エース北川は県大会で52回を投げ、被安打46。しかし、1試合2点以上取られたことはない。甲子園でも打たれることは覚悟の上。鍵はバックがどれだけ守れるか。そして、登板が予想される智弁和歌山の左腕青木からいかに点を奪えるか。

 広岡は「あしたは決勝戦みたいなもの。自分たちがやってきたことを全部出し切れば勝てる」。それは過信ではない。持ち味の堅守と機動力を発揮し、花咲徳栄の名前を全国にとどろかせよう。

埼玉新聞