花咲徳栄、堂々行進 全国高校野球選手権

 第93回全国高校野球選手権は6日、兵庫県西宮市の甲子園球場で開会式を行い、埼玉代表の花咲徳栄ら49代表校による15日間の大会が開幕した。今大会は「がんばろう日本」をスローガンに掲げ、東日本大震災からの復興を支援する大会として位置付けられている。

 開会式の入場行進は、阪神大震災から復興した神戸を代表して兵庫高の山下将司主将が先導。岩手、宮城、福島3県の代表校以外の野球部員ら6人がスローガンを書いた横断幕を持って歩いた。前回優勝の興南(沖縄)の外間正伍主将に続き、出場校が登場。10年ぶりに夏の甲子園に戻ってきた花咲徳栄ナインも堂々と行進した。

 その後、震災の犠牲者を悼んで黙とうがささげられ、金沢高(石川)の石田翔太主将が「この甲子園から消えることのない深い絆と勇気を日本中の仲間に届けられるよう、全力でプレーすることを誓います」と選手宣誓した。

 花咲徳栄の初戦は大会第4日の9日、第4試合で強豪・智弁和歌山と対戦する。

◇外野の守備を再確認

 ナインは6日、午前9時から開会式に参加し、3万8千人の大観衆が見守る中、元気よく胸を張って入場行進した。

 午後2時からは京都府のNTT西日本淀総合運動場で2時間の練習に臨んだ。3日ぶりに守備練習を行ったほか、フリー打撃では左のスライダーマシンと左の打撃投手を相手に打ち込んだ。投手はブルペンに入り、エース北川は55球、背番号10の松本は60球を投げた。

 岩井監督はノック中から激しくげきを飛ばしていた。いよいよ開幕した今大会を早速テレビで見たといい、「外野の間を抜ける打球が多過ぎ。あれは三塁打になるので、外野守備の確認をした」と抜かりがなかった。

埼玉新聞