あす15日間の熱戦開幕 全国高校野球

 第93回全国高校野球選手権大会は、49代表校が参加して兵庫県西宮市の甲子園球場で6日に開幕し、15日間の熱戦がスタートする。5日は午前9時から入場行進、選手宣誓などのリハーサルを行う。

 入場行進は、前回大会で優勝した興南高(沖縄)が先頭。今大会の出場校が北から南の順番で行進する。選手宣誓は金沢高(石川)の石田翔太主将。

 今大会は「がんばろう!日本」をスローガンに掲げ、東日本大震災の被災地の復興を支援する大会と位置付けられている。開会式では、被害の大きかった東北3県の岩手、宮城、福島の代表校以外の野球部員6人が、横断幕を持って行進。阪神大震災から復興した神戸の球児を代表して、兵庫高の山下将司主将が先導役を務める。

◇2時間みっちり打撃練習 花咲徳栄

 チームは4日、午前8時から2時間、兵庫県の伊丹スポーツセンターで打撃のみの調整を実施。

 岩井監督の指示でトス打撃を約30分間、念入りに取り組んだ後、フリー打撃に移った。右の打撃投手と、左のカーブマシンを相手に打ち込んだ。レギュラー組は全体練習終了後、岩井監督の直接指導の下、約40分間の素振りを行った。

 前日の組み合わせ抽選会で対戦相手が智弁和歌山に決まったとあって、選手たちも気が引き締まった様子。2番田中は「うちは左打者が多いので、相手は左投手が来る。自分たちがどれだけ打てるか」とポイントを挙げた。

 岩井監督は「トスで芯に当てられない選手は打席でも当てられない。こっちに来て全体的に振りが鈍かったが、だいぶ修正できた」と話し、基本練習の重要性を説いた。

 同日夕、近畿埼玉県友会(古市実会長)が宿舎を訪れ、チームを激励した。

◇4番白石、攻守に手応え

 4番白石が打撃練習で岩井監督の付きっ切りの指導を受けた。左打ちだが、右肩が中に入ってしまう癖があり、少し開いて打つように直したところ、「バットがスムーズに出るようになった」と手応えを感じていた。

 主砲ながら県大会では打率2割に満たない不振だった。「つなぎ役の4番」(岩井監督)だけに、「自分で攻撃が終わることが多くて苦しかった」という。

 しかし、それ以上に捕手の仕事に追われていた。浦和シニア時代から外野手兼一塁手で、転向してまだ1年も経っていない。強打の智弁和歌山打線については「今まで通り低めとコースを突けば、そんなに失点しない」と自信を見せた。

埼玉新聞