花咲徳栄、一夜明け優勝実感 疲労回復へ完全休養

 27日の埼玉大会決勝で春日部共栄を下し、10年ぶり2度目の甲子園出場を決めた花咲徳栄は優勝から一夜明けた28日、練習は行わず、完全休養日とした。

 ナインは午前、加須市役所を表敬訪問した後、学校に戻って解散。自宅に帰ったり、寮で休んだりするなど思い思いにつかの間のオフを過ごし、激戦の疲れを取った。

 エース北川は「新聞などを見てだんだんと優勝の実感が沸いてきた」とうれしそう。副主将の大塚は「まさか勝つとは思っていなかった」と未だに信じられない様子だった。

 大会期間中はほとんど眠れなかったという岩井監督も「きのうはやっと熟睡できた」と晴れやかな表情を見せた。

 チームは29日から練習を再開し、8月2日に大阪入りする予定。全国大会の組み合わせ抽選会は3日に行われる。

◇「市民に勇気と希望を」 加須市長表敬 決意新たに

 花咲徳栄ナインは28日、地元・加須市の大橋良一市長を表敬訪問。優勝報告を行い、来月6日に開幕する全国大会での健闘を誓った。

 市役所を訪れたのは坂巻守男校長、岩井隆監督、広岡翔太主将ら26人。岩井監督は「加須市の方々に勇気と希望を与えられるよう一生懸命やっていくので、ご声援お願いします」と述べた。

 大橋市長は「大震災など世間が暗くなる話題が多い中、朗報をいただき、市民を代表して感謝したい。甲子園で校歌が何回でも聴けるように頑張ってほしい」と激励。市として応援団を結成し、大橋市長も甲子園球場へ足を運ぶことを約束した。

 加須市花咲徳栄の甲子園出場を祝い、市内の公共施設9カ所に横断幕を設置。来月1日は市役所で壮行会を開き、チームを盛大に送り出す。

埼玉新聞