上尾は甲府工にコールド 春季関東高校野球

◇敗戦糧に夏へ再挑戦

 課題の守備が乱れた。上尾は失策絡みの失点で先行され、最後は甲府工にコールド負け。高野監督は「これが今のうちの力。分かっていたが、力のなさを痛感した」と受け入れた。

 二回に内野陣の2失策でピンチを招き、先制を許した。四回にはスクイズで勝ち越された後、続く2人に連続でセーフティーバントされ、再び失策した。「負けた試合は全部内野のミス」と主将の新井。

 県大会では12失策。その上、関東大会前に正遊撃手の新井が右足首を捻挫し、二塁手の栗原と入れ替えるなど、不安を抱えていた。

 しかし、県大会で準優勝し、24年ぶりに出場した関東大会でも、2試合を経験したことは夏への財産になる。新井は「やることがはっきり見つかったことを前向きに捉えたい」と、本番までの2カ月で猛練習を誓った。

◇エース三宅制球乱れる

 満を持して関東大会の初マウンドに上がった上尾のエース三宅だったが、良さを出し切れず五回途中で降板。「今まで通りにできなくて力のなさを感じた」と認めた。

 生命線の制球力が乱れた。横が狭いストライクゾーンに対応しきれず、置きに行った球を痛打された。四死球こそなかったものの、8安打で5失点。味方の失策もあって試合をつくれなかった。

 「対応してやっていけるようにならないと」と三宅。高野監督は「ふてぶてしさも必要」と心理面の成長を求めていた。

■準々決勝
上尾
0010100 =2
0103104x=9
甲府工(山梨)
(7回コールド)
【上】三宅、河合、伊藤−河合、田原
【甲】三浦−小野
三塁打 栗原(上)
二塁打 河合(上)望月、武田、長沢壮(甲)

 上尾の3投手が甲府工に14安打を浴びコールド負け。序盤のミスからの失点も痛かった。

 上尾は二回に2失策で走者をため、先発三宅が先制打を浴びた。三回に追い付いたが、四回1死三塁から犠打野選で勝ち越され、さらに失策と犠飛で計3失点。七回には4安打で4点を失った。

 打線は栗原の適時三塁打などで2点を奪ったが、5安打に抑えられた。

埼玉新聞