慶応志木、42年ぶり8強 秋季高校野球県大会

(29日・県営大宮ほか)

 第4日は3回戦8試合が行われ、ベスト8のうち7校が決まった。慶応志木は富士見に4−3で逆転勝ちし、42年ぶりの8強入り。所沢北−朝霞は延長十五回、4−4で引き分け再試合となった。

 聖望学園は九回に村田の決勝2ランで市川越に9−6で逆転勝ち。鷲宮は春日部東に2−1で、浦和実は蕨に3−2でそれぞれ競り勝った。埼玉栄は大宮東を3−1で撃破。シードの春日部共栄浦和学院はともにコールド勝ちした。

 第5日は30日、上尾市民で所沢北−朝霞の再試合が行われる(10時)。このため、準々決勝は10月1日、準決勝は3日、決勝と3位決定戦は4日へと日程変更した。

◇試合決める満塁弾 浦和学院・沼田

 豪快な一発で試合を決めた。浦和学院の沼田が満塁で主砲の働き。「真っ直ぐに張っていた。狙って仕留められたので良かった」と公式戦通算2本目のアーチを喜んだ。

 2点リードで迎えた六回、1死満塁から浦崎の中犠飛で1点を奪い、なおも2死満塁で迎えた第4打席。「2死だったので、思い切り振ろうと思った」と2球目に力強くバットを合わせる。打球は左翼席にぐんぐん伸び、芝生席でゆっくりと跳ねた。

 高校通算8号。新チーム結成後、6本目と量産態勢だ。180センチのスラッガーは「振ろうという気持ちが吉と出ている」と満足そうだった。

◇持ち味の堅守発揮 鷲宮

 耐えて守って好機を生かす。“らしさ”を発揮した鷲宮が春日部東に競り勝った。同点の五回途中から救援した栗田が5回を1安打無失点9奪三振と好投。立役者は「ピンチを抑えて攻撃につながった」と胸を張った。

 五回無死一、二塁を2者連続見逃し三振で打ち取ると、最大の危機は七回。四死球などで無死満塁とされたが、ここでも内角の直球で2者を見逃し三振。「スクイズはなさそうなのでばんばん攻めた」と栗田。直後に相手の暴投で勝ち越した。

 打ってはわずか2安打ながら、ともに長打で得点に直結。柿原監督は「抑えるのが大変な場面で栗田はよく頑張った」と相好を崩した。

■3回戦
【県営大宮】
本庄
0000000|0
103301x|8
春日部共栄
(7回コールド)
(本)高橋、糸井−細矢
(春)竹崎、岡−佐々木
二塁打 鎌田(春)

大宮東
100000000|1
00201000x|3
埼玉栄
(大)吉嶺、渡辺−西畑、山中
(埼)佐藤、板橋−石田
二塁打 高山(大)浅見、角田、鈴木良(埼)

浦和学院
3000050|8
1000000|1
正智深谷
(7回コールド)
(浦)佐藤、松浦−森
(正)横田、野村−高橋
本塁打 佐藤、沼田(浦)
三塁打 日高(浦)
二塁打 沼田(浦)浅見(正)

【市営大宮】

000002000|2
20100000x|3
浦和実
(蕨)小浜−島田
(浦)早川−上地
本塁打 稲垣(浦)
二塁打 山口(浦)

春日部東
010000000|1
01000010x|2
鷲宮
(春)熊谷、中村亮、菅原−中村豪、折原
(鷲)増渕、栗田−遠藤
三塁打 川越(鷲)
二塁打 梅沢(春)栗田(鷲)

聖望学園
000003123|9
010000500|6
市川越
(聖)滝瀬、竹ノ谷、松橋−渡辺
(市)大岩根、関根、秋葉−冨岡
本塁打 村田(聖)
三塁打 奥村(聖)〓山(市)
※〓は十に草冠に木

上尾市民】
朝霞
000301000000000|4
200000020000000|4
所沢北
(延長15回引き分け再試合)
(朝)中野、大川、小峰、大川−桜井
(所)原−中沢
三塁打 山中(朝)
二塁打 中山、桜井、星野(朝)山崎(所)

慶応志木
010120000|4
002000100|3
富士見
(慶)加嶋−寺田
(富)鈴木、川口−今嶋
三塁打 大塚(慶)谷口(富)

埼玉新聞