得意の接戦に勝機 本庄一、10日初戦

 明徳義塾(高知)との初戦を翌日に控えたチームは9日正午から約2時間、兵庫県の伊丹スポーツセンターで調整。フリー打撃やシートノックを軽快に行い、試合に備えた。

 打撃練習では塗木、烏山ら主力が鋭い打球を放ち、好調ぶりをうかがわせた。田村和ら投手陣3人はブルペンに入り、細かい制球を確かめていた。

 選手たちは8日夜にビデオで明徳義塾の戦いを確認。須長監督は「4点勝負。甲子園で大事なのは自分たちから崩れないこと」と接戦に持ち込む構え。主将の葉梨は「中軸には気を付けたい。外をうまく広く使えるか」と攻略の鍵を挙げた。

 この日の練習には本庄市の日本神社から寄贈されたチームカラーの青色のだるまも到着した。

◇チームカラーのだるまが到着

 初戦に臨むナインに力強い味方が現れた。本庄市の日本神社で必勝を祈願し、本庄商工会議所と児玉商工会がチームに寄贈した特製のだるまが7日に到着し、この日の練習でお目見えした。

 日本神社は神社庁の包括下で唯一日本という名前がついた神社。児玉商工会青年部がサッカーのワールドカップ南アフリカ大会に臨んだ岡田ジャパンに送っただるまも日本神社で祈願した。

 主将の葉梨はチームカラーの青に染まった珍しいだるまに「リラックスできる」と必勝を誓った。

◇「わくわくする」命運握る田村和

 チームの命運を握る右腕が納得の仕上がりを見せた。エース田村和は最終調整を終え、「コントロールは悪かったが、球自体は行っていた。あとは投げて微調整する」と自信をみなぎらせる。

 この日はブルペンで確認程度の30球。8日にはブルペンで投げたほか、塗木ら主力打者を相手に実戦形式で合計100球近く投げ込み、本番に照準を合わせてきた。

 明徳義塾についてはビデオを見て、「守りがうまいチーム。そのときは当たっていなかったが、打撃もいいと思う」と決して警戒を怠らない。

 初出場した2年前は1年生で唯一メンバー入りし、緊張が強かった。今の心境は「わくわくしている。甲子園の雰囲気は違う。一回プレーしているのは大きい」と頼もしい限り。好投は勝利の絶対条件だ。

埼玉新聞