<本庄一だより>開幕前に冷静に調整

 ナインは6日午前、甲子園球場で開会式のリハーサルに参加。午後は兵庫工業高校で1時間30分、打撃練習で汗を流した。

 5日夜に行進の練習を行い、予行は無事に終了した。主将の葉梨は「イメージはできた。あしたは客が一番入るので、そこで慣れれば試合は大丈夫」と冷静。掛け声を担当する2年生の柳田は「大きな声でみんなに聞こえるようにしっかりできればいい」と話した。

 午後の練習は投球マシンを近めに置き、背番号11の左腕・設楽のほか、右の打撃投手が遅めの球を投げた。須長監督は「きょうは目慣らし。速い球も遅い球もよく見て同じポイントで打つことだ」と意図を説明した。

 7日はいよいよ開幕。午前9時から開会式に参加し、午後の練習後は甲子園に戻り、第3試合を観戦する予定。

◇切り込み隊長、快音連発

 切り込み隊長の調子が良さそうだ。1番を打つ塗木はフリー打撃で一打一打を確かめつつ快音を連発。「県大会と一緒で何とか後ろにつなぐことを考えている」と自分の仕事を認識している。

 現在はバットを替えながら、自分に合うものを試しているという。「思ったところにバットを出せるかどうか、一本一本で全然違う」と打撃へのこだわりは相当なもの。

 県では打率3割6分1厘と、15打席以上ではチームトップ。決勝も4安打の固め打ちでサヨナラ勝ちに貢献した。「(打率は)決勝で上がっただけ。打とうと思わず、塁に出ようとしている」。明徳義塾戦でもチーム打撃に徹する構えだ。

本庄一・須長監督と明徳義塾・馬淵監督が甲子園で対談

―対戦相手の印象は。
 須長「甲子園練習を見ると、芯がしっかりしてどっしりとした選手が多い。明徳義塾の野球をベンチで見させてもらえることがうれしい」

 馬淵「非常にきめの細かい指導をされている感じ。バントや走塁などの面にチームカラーが出ている」

―現在のチームの雰囲気は。
 須長「こちらに来て4日目になるが、『本当に来たのかな』という感じ。甲子園という実感はまだない」

 馬淵「県予選のプレッシャーから解き放たれている。代表権を握れてほっとしているのと、次へのステップへの緊張感が混ざっている」

―自チームのキーマンは。
 須長「投打ともに田村和。1年の時に4番も打たせたし、攻撃の軸。投手でもしっかり頑張ってくれればいい」

 馬淵「甲子園では投手の制球面が重要。攻撃では(フィジー人留学生の)アンドリューが乗るとプラスアルファの効果がある」

―理想の試合展開は。
 須長「点差を離されず付いて行き、接戦に持ち込めればいい。前半どのくらい緊張せずにできるかが鍵。打ち合いだと一方的になる。なんとか粘りたい」

 馬淵「甲子園では計算通りにはならない。そのときの暑さもある。前日よくても当日駄目ということもある。初戦はやっぱり緊張すると思う」

―マークする選手は。
 須長「アンドリュー君。地区では打っていないが、留学生の子は乗ると手が付けられない。投手もいいに決まっている」

 馬淵「田村和君は投打の中心。投球にも影響するので、彼に打たせたらいけない」

―初戦の意気込みを。
 須長「埼玉159校を代表し、浦和学院花咲徳栄に勝って出てきた。埼玉のレベルが低くないという試合を見せたい」

 馬淵「高知代表、四国代表として恥ずかしくない野球をやりたい」

埼玉新聞