桶川、浦和西がサヨナラ 高校野球埼玉大会

(14日・上尾市民)

 第6日は雨で順延になった2回戦2試合が行われ、ともに九回逆転サヨナラで決着した。浦和西は新田の2点二塁打で越谷北を3−2で下し、初の3回戦進出。桶川は畑野の適時打で滑川総合を7−6で下した。

 2日間の休みを挟み、第7日は17日、県営大宮など6球場で3回戦16試合が行われる。

埼玉新聞

◇前日中止の2試合、いずれもサヨナラ

(桶川7―6滑川総合)

 9回裏、同点に追いつき2死満塁。一打出ればサヨナラの場面で、桶川の畑野健太(2年)が打席に入った。

 自分に回ってくるとは思っておらず、鼓動が高まった。直球狙いだったが、ファウル二つで追い込まれ、外角低めに来た3球目のシンカーに食らいついた。左手一本で振り抜くと、ふわっと上がって中前に落ちた。

 この日は5回裏に代打から入り、2打席連続の空振り三振。かえって気持ちが吹っ切れていた。「初めてのサヨナラヒットです」と試合後、うれしそうに語った。

 大野仁監督は「同じ北部地区の有力校との対戦。初めは滑川総合ペースだったが、後半から流れがきた。しびれました」と喜んだ。

◇9回の攻防、浦和西制す 直球勝負、読みズバリ

 1点を追う9回裏2死一、二塁。浦和西の新田理一(3年)は、越谷北バッテリーの組み立てをカーブは見せ球で直球勝負、と読んでいた。「追い込まれる前に直球だけを狙う」と打席に入った。振り抜いた2球目は、左中間への逆転サヨナラ二塁打となった。

 マウンドの松村吉起(2年)は疲労で、「足も腕も力が入らない」状態だった。捕手の川田智彦(同)のサインは内角低めの直球。だが、外角高めに甘く入った。松村は涙をふいたあと、「スタミナ切れにならないようにしっかり体力をつける」と気持ちを秋の県大会に向けた。

朝日新聞埼玉版)