強豪・浦学の対戦相手、156校目まで決まらず

◇残り3校で浦和実引き−−どよめきと拍手

 参加159校のうち、強豪・浦和学院の対戦相手が156校目まで決まらなかった。残り3校となった157番目に抽選くじを引いたのは浦和実の飯島智也主将(3年)。浦和学院との対戦が決まると、額に手をやり「あっちゃあ」と天を仰ぎ、会場からはどよめきと大きな拍手が起こった。浦和実の辻川正彦監督は「部員らは逆に燃えている。勝ちにいきたい」と語った。

◇くじ引き順で「もう一つの闘い」一番乗りは午前2時、大宮南・清水主将

 抽選くじを引く順番を巡り、会場では早朝から「もう一つの闘い」が繰り広げられた。

 くじの順番は先着順で決まる。昨年、午前3時半に来場し、一番くじを引いたのは大宮東だった。同校マネジャーの田中駿佑君(3年)は「昨年はベスト16まで勝ち上がれたので今年も験を担いだ」と、越谷市内の自宅から、さいたま市大宮区の会場まで自転車をこぎ、午前2時半に到着した。

 ところが、そこにいたのは大宮南の清水高人主将(3年)。午前1時40分に自宅を出て午前2時に他の部員と2人で一番乗りした。「先手を取ることに意味があると思い、何カ月も前から狙っていた。応援が多い土日の日程を引きたい。うれしいので眠くはない」と充血した目で話した。結果は日曜日の11日、玉川工と対戦するカードを引いた。

 抽選会場は、午前10時半の開場前に長蛇の列ができていた。

夏の甲子園・過去の県勢

 初出場した第31回大会(1949年)から準優勝を2回、4強を5回経験しているが、優勝はいまだ果たしていない。

 準優勝は、第33回大会(51年)の熊谷と、第75回大会(93年)で土肥義弘投手(埼玉西武ライオンズ)を要した春日部共栄。決勝戦で熊谷は平安(京都)に4−7、春日部共栄は育英(兵庫)に2−3で惜敗した。

 ベスト4には、第39回(57年)大宮▽第55回(73年)川越工▽第57回(75年)上尾▽第68回(86年)浦和学院▽第70回(88年)市浦和−−が入った。近年は第85回(03年)で聖望学園がベスト8に進出したが、第87回(05年)以降、記念大会で2校が出場した第90回大会の本庄一(2回戦進出)を除き、初戦敗退が続いている。

毎日新聞埼玉版)