選手宣誓選ばれ笑顔 熊谷商・野辺倫主将

 宣誓の大役は、熊谷商の野辺倫主将と決まると、会場から大きな拍手がわき起こった。一瞬、「やっちゃった。どうしよう」と不安がよぎったが、すぐにステージ上で満面の笑みを見せた。

 「やるしかない。緊張するけど、選ばれたからには高校球児らしい、はきはきした宣誓をしたい」

 チームスローガンは「継続は力なり」。野辺君もグラブに刺繍(ししゅう)してある。ベンチ入りした1年生の夏はベスト4進出。「先輩たちみたいに強くなりたい」と思った2年生の夏は初戦で敗れた。

 最後の夏の目標は優勝。足腰を鍛えるため5キロの丸太を持って走る練習も取り入れた。一方で、主将として後輩たちに厳しく怒れない自分に悩みながら、チームを引っ張ってきた。

 宣誓の文面は、これから江原正幸監督と相談して決める。ただ、「苦しいときにいつも見てきた、グラブにある一言は必ず入れたい」と思っている。

朝日新聞埼玉版)