朝霞、21年ぶり8強入り 高梨(川越東)は2安打完封
(30日・県営大宮ほか)
第5日は3回戦の残り4試合が行われ、準々決勝進出8校が出そろった。朝霞は延長十二回、6−5で立教新座にサヨナラ勝ちし、21年ぶりの8強入り。川越東は高梨が川越西を2安打完封し、14年ぶりのベスト8進出を決めた。
朝霞は延長十二回にエース尾崎が左中間にサヨナラ二塁打。投げても三回途中から救援し、9安打を浴びながら要所を締めた。川越東の高梨は15奪三振と快投。四球一つと制球も安定し、川越西に三塁を踏ませなかった。
成徳大深谷は一回に2点を先制すると、二回にも上村、石川の連続長打で2点を追加し、4−3で正智深谷を下した。花咲徳栄は打線が好機に畳み掛け、8−1で市川越にコールド勝ちした。
第6日は5月1日、準々決勝4試合が行われ、県営大宮球場で浦和学院−上尾、朝霞−花咲徳栄、上尾市民球場で昌平−坂戸西、川越東−成徳大深谷が顔を合わせる。
花咲徳栄は実力校の市川越を寄せ付けずコールド勝ち。「こつこつ点を取って相手の戦意を断とう」と岩井監督が言う通りの野球を見せた。
一回、先頭の佐藤の安打を足掛かりに橋本の適時打などで2得点。四回には下位打線で好機をつくり、佐藤、大塚の連打が出て4点を追加した。
それでも佐藤は「いい勝ち方だが、ミスもある。10点以上は取れた」と課題を口にする。2安打1打点の木内も「攻撃の幅が狭い」。センバツ出場校の理想はもっと高いところにある。
◇「新フォームで15奪三振」川越東
川越東はエース高梨が川越西打線を手玉に取り、圧巻の完封劇を見せた。「三振を狙うより打ち取ろうとした」と言いながら、結果は15奪三振。与四球1の安定感も光り、「軽く投げても切れていた」と直球を主体に三塁を踏ませなかった。
前チームからエースだったが、昨夏終盤に腰を痛めて、昨秋の県大会は救援で3試合に登板。体重を絞って筋肉を付けると同時に、腰を曲げて力を逃がすフォームに改造。「秋とはスタミナと制球が違う」と表情にも自信がみなぎっている。
阿井監督は「三振を取ろうとは思っていないが、相手が振ってくれる。それが大事」とエースに満足感を示した。
◇「相手のミス逃さず追撃振り切り勝利」成徳大深谷
序盤に相手のミスに付け込んだ成徳大深谷が4点のリードを守り切り、正智深谷の追撃を振り切った。泉名監督は「うちは耐えて勝つのに慣れている。泥臭い野球では負けたくなかった」と勝利の余韻に浸った。
一回に1、2番が出塁してチャンスをつくり、内野ゴロと敵失の間に2点を先制。二回には敵失を足掛かりに長打2本で2点を奪った。決勝打を放った石川は「相手が浮足立っていると思って、積極的にいけたのが良かった」と二回の場面を振り返っていた。
(埼玉新聞)
◇4月30日・3回戦
川越西
000000000|0
10000001x|2
川越東
【西】野田−小林
【東】高梨−山田
▽三塁打 鈴木(東)
正智深谷
000200100|3
22000000x|4
成徳大深谷
【正】野村、芦沢、飯島−吉田
【成】牧野−浜田
立教新座
000050000000 |5
200030000001x|6
朝霞
(延長十二回)
【立】田仲、潮田−坪井
【朝】関谷、尾崎−安部
▽三塁打 田仲(立)関谷(朝)
▽二塁打 石黒(立)尾崎2、矢田貝、鯨井(朝)
市川越
0100000 |1
2004011x|8
花咲徳栄
(七回コールド)
【市】大岩根、上倉−丹羽
【花】橋本−木内
▽二塁打 木内(花)