父とのキャッチボール原点に 大塚健太朗二塁手

 3点差で迎えた三回の守備で、強烈なゴロを捕った遊撃手佐藤卓也からの速いトスを塁上で受けて一塁走者を封殺し、逆方向の一塁に横投げで転送。鮮やかに併殺を完成させた。「(投手の五明大輔は)走者がいると球が甘くなる。これ以上の失点はまずい」

 二塁手に欠かせない手首の柔らかさと軸足の踏ん張りは、堺市の実家近くの公園で、父尚行さん(41)と繰り返したキャッチボールで鍛えた。小学校入学前から卒業まで、毎日約1時間は続けた。

 中学3年で硬式野球の日本代表となり、強豪のこのチームでも1年からレギュラーを務める。「独特の雰囲気がある甲子園は、今までで一番緊張した。全員がレベルアップして、絶対戻ってくる」と涙にくれた。

(読売新聞埼玉版)