花開け・花咲徳栄:センバツに挑む選手たち/6

◇制球力に自信、先発も−−松本晃岳投手(1年)

 昨秋の公式戦に出場した投手陣の中で唯一の右腕。球速は130キロだが制球がよく、落差のあるカーブや外角低めに逃げるスライダーで相手打者を打ち取る。5試合16イニングを投げ、防御率は1・69。関東大会準決勝では公式戦初先発し、七回まで1失点に抑え決勝進出に貢献した。

 中学3年まで遊撃手だったが、肩やひじの柔らかさを見込まれ投手になった。「制球力を生かし、先発からワンポイントリリーフまでこなしてみせます」と胸を張る。

 好物は、上尾市の自宅近くに住む祖母が作ってくれる親子丼だ。「おばあちゃんはセンバツ出場を知り、泣いて喜んでくれた。甲子園で活躍し、いい結果を報告してもっと喜ばせてあげたい」

◇心も優しい強肩捕手−−山本太洋捕手(2年)

 遠投105メートルの強肩が自慢。下半身の強さを生かし二塁に送球するまでの動きも素早く、盗塁を許さない。

 昨冬から苦手としていたバッティングの練習に取り組んできた。「鋭いバットの振りを身につけました。甲子園で打席に立たせてもらえれば、打つ自信があります」

 中学のころ、自習時間に遊ぶなど不まじめな態度を野球部の監督にしかられ、「心が変われば人生が変わる」と諭された。それ以来、人の嫌がることを率先して行うよう心掛けている。

 成績は優秀。川口市内から約1時間半かかる通学の電車内でも英単語を勉強する。将来の夢は、「明るくキラキラした東京で、一流ホテルのホテルマンとして働きたい」。

毎日新聞埼玉版)