花開け・花咲徳栄:センバツに挑む選手たち/2

◇集中特訓で苦手克服−−英(はなぶさ)勇気選手(2年)

 昨秋の公式戦の打率は4割を超える。長打力もあり、県大会3回戦では2本の三塁打を放った。「センバツでは本塁打を狙いたい」とはにかむ。

 やると決めたらとことんのめり込む。守備とバントが苦手だったが、昨夏に早朝特訓を行い克服した。守備は1週間、1日約150本のノックを受け体でボールを止めることを覚えた。バントはバッティングマシンに一歩ずつ近づき、最後はマシンとバッターボックスの半分ほどの距離でも成功させ、恐怖心をぬぐい去った。

 几帳面な性格で、野球用具の手入れも欠かさない。「中学1年で両親に買ってもらったグラブは今でも大切に使っています」。趣味は音楽鑑賞。EXILEの曲が好きという。

◇活躍で両親に恩返し−−大塚健太朗選手(1年)

 走攻守3拍子そろった選手。昨秋の県、関東大会では二塁手を務め、打撃も5割を超える打率と11試合で計16打点を挙げ大活躍。走ってはチーム最多の7盗塁を決めた。

 大阪の堺市出身。父親とのキャッチボールをきっかけに、小学4年から野球を始めた。中学3年には16歳以下の日本代表にも選ばれた。「これだけ好きな野球に没頭できるのも、支えてくれる両親のおかげ。甲子園で活躍して、恩返しがしたい」と意気込む。

 明るい性格だが、入学当初は関西弁を恥ずかしがって人となかなか話せなかった。「今では開き直って、堂々と関西弁で話してます」と笑う。人間観察が好きで、人の癖を見つけてはこっそり楽しんでいる。

毎日新聞埼玉版)