花開け・花咲徳栄:センバツに挑む選手たち/1

 3月21日に開幕するセンバツに向け練習に励む花咲徳栄の選手たち。甲子園にかける思いや野球への情熱を順次紹介する。

◇大黒柱左腕、全力誓う−−五明大輔投手(2年)

 181センチの長身から最速138キロを投げ下ろす左腕のエース。スライダーやカーブにも自信を持つ。昨秋は投球フォームが崩れ不調で苦しんだ。夜に砂を入れたバケツを持って腕を振り、フォームを矯正している。「センバツではチームの大黒柱となって全力を尽くす」と誓う。

 穏やかな性格。コーチから「心が優しすぎる」と言われることも。子供好きで、「将来は野球関係の仕事に就くか、保育士になりたいと思っています」。

 愛読書は母が寮に送ってくれた相田みつをの詩集。プレーがさえず落ち込んだ時に開くと、癒やされるという。あだ名は「ネッシー」で、「首が長いからと先輩に付けられました。結構気に入っているんです」と笑う。

◇頭脳戦得意な理論派−−木内達也捕手(2年)

 試合前、対戦相手のビデオを見て打者のフォームや手を出しやすい球を分析し、頭にたたき込む。投手へのリードも性格や調子に合わせ配球を組み立てる。「理論的に配球すれば、まず打たれない」と頭脳プレーに自信を持つ。

 遠投100メートルの強肩。「甲子園でも盗塁は許さない」と話す。攻撃面でも50メートル6・1秒の俊足を生かし、セーフティーバントや盗塁を成功させてきた。

 兄にあこがれ5歳で野球を始めた。中3では横浜のリトルシニアの正捕手として全国優勝。「勝ちにこだわる性格なんです」と高校でも頂点を狙う。

 チームメートからの評価は「おしゃべり」。マウンドで投手を褒め、調子づかせるのも得意という。

毎日新聞埼玉版)