親友の分も活躍誓う 花咲徳栄1年・大塚健太朗選手

 打撃陣唯一の1年生レギュラーは、今大会打率4割と乗りに乗る。今日も八回無死二、三塁と一打逆転の場面で打席へ。無心でバットを振り抜くと、右翼線への適時三塁打に。ガッツポーズを繰り返す大塚選手を、スタンドで応援した親友の広岡翔太選手(1年)が笑顔でたたえた。

 大塚選手は堺市出身。小4で野球を始め、中学ではボーイズリーグに入り広岡選手と出会った。花咲徳栄の練習を見学して和気あいあいとしたチームの雰囲気に「自分に合っている」と入学を決めた。

 広岡選手も花咲徳栄へ。お互いの評では、「寂しがり屋」の大塚選手と、「照れ屋」の広岡選手。慣れない寮生活で、人恋しくなると2人で夜な夜な語り合い、寂しさを紛らわせた。そんな広岡選手が県大会前、肺炎で入院。「お前のためにも打つ」。見舞い先の病院で活躍を誓った。

 試合後、「まさかここまで打つとは」と驚きながら祝福する広岡選手。その横で大塚選手は「明日もこの調子で打ちたい」と弁当をほお張り、親友の分も活躍を誓った。

毎日新聞埼玉版)