聖望学園、初戦は都城商(宮崎)と対戦 11日第3試合

 第91回全国高校野球選手権大会(8日から15日間・甲子園)の組み合わせ抽選会が5日、大阪国際会議場で行われ、聖望学園は大会第4日の11日、1回戦で都城商(宮崎)と第3試合で顔を合わせることになった。

 聖望学園の子安史浩主将は緊張した面持ちで抽選会に臨み、27番のカードを引き当てると、壇上で校名と番号を堂々と読み上げた。聖望学園は6年ぶり3度目、都城商は28年ぶり2度目の出場。

 抽選で3回戦までの組み合わせが決定。開会式直後の開幕試合は常総学院(茨城)と九州国際大付(福岡)の対戦となった。

 選手宣誓は、初出場の伊万里農林(佐賀)の吉永圭太主将が務める。

 準々決勝の組み合わせ抽選会は第11日の第1試合終了後、準決勝の抽選は第12日の第1試合終了後に甲子園で実施する。

◇もう一度「活入れる」

 対戦相手が28年ぶり2度目出場の都城商に決まった聖望学園の岡本監督は、「まだ何も考えていない。まずは子どもたちが頑張れる環境を整えてあげたい」と話した。

 主将の子安は、「くじ運が悪い」と言われながらナインらに送り出されたという。だが、「いいところに入った」と岡本監督。4日目と対策を立てるのにもゆとりがある日程に、「もう一回エンジンを掛け直して、活を入れる」と気合十分だ。指揮官は、「相手監督はまだ若く、ぶつかってくると思う。受け身にならずに、挑戦者のような気持ちを捨てないように戦いたい」と強調した。

埼玉新聞

◇4日目の第3試合「まず1勝」闘志

 聖望学園の選手らは5日午前、兵庫県伊丹市内の野球場で約2時間練習し、市内の宿舎で昼食を取った後、午後3時前に抽選会場に到着した。

 他の代表校が続々と集まる中、選手らは和やかな表情だった。子安史浩主将(3年)は仲間から「開幕日だけは引くな」と言われ、「3、4日目が理想」と話していた。

 まず予備抽選があり、聖望学園がくじを引く順番が27番目に決まった。抽選会は午後4時から始まり、各校の主将が順番に登場する中、子安主将が引いたのは、またも「27番」。初戦の相手は、先に「28番」を引いていた都城商に決まった。

 子安主将は「同じ番号でびっくりした」。それでも、理想通り4日目の試合になったことで、仲間からは笑顔で迎えられた。

 エースの佐藤勇吾投手(同)は「4日目まで時間があるので調整しやすい」と気合を入れ直した。埼玉大会をほとんど1人で投げ抜き、疲労も心配される。しかし、この日は捕手を立たせたまま約30球の投球練習をして、調子もいいという。

 準優勝した昨春の選抜大会でも主力だった城戸愉快選手(同)は「まずは1勝を目指したい」。その上で、ベスト8まで進んだ03年を超えることを目標にしている。

都城商、28年ぶり2回目

 宮崎大会全試合で無失策。堅守からリズムをつくる。28年ぶり2回目の夏の甲子園

 投手陣は、計25回を投げて失点2、最速143キロの直球で押す右腕新西(しんにし)、計18回で19奪三振、制球力抜群の左腕藤本の二枚看板。両投手が互いに競い合い、チームを引っ張る。急成長中の2年生捕手米良の巧みなリードも光る。

 チーム打率は3割3厘。4番内田、長打力のある松原、準決勝で満塁本塁打を放った主将冨永を中心に切れ目がない。エース新西は打率5割超と打撃でも波に乗る。

 昨年の新人戦、今春の九州大会県予選も優勝。8年半にわたり部を育てあげた原田賢司監督が異動し、4月から河野真一監督が指揮を執る。

 1904年創立の県立。商業科、会計科など4学科がある。吹奏楽部も全国レベル。

朝日新聞埼玉版)