投手陣、調子上向き 浦学、17日甲子園2回戦

 聖光学院(福島)との2回戦を2日後に控えたチームは15日、兵庫県西宮市の大阪ガス今津総合グラウンドなどで約4時間の練習を行った。

 アップ、キャッチボールで体をほぐした後、投手の犠打処理、挟殺プレー、打者の犠打練習を兼ねた3カ所フォーメーションを実施。続くシートノックでは、森監督から「足を使って」と指示が飛ぶ中、ナインは精力的に動き回り、最後はシート打撃で締めくくった。

 投手陣は、2回戦に向けて順調に仕上がっている。佐藤、山口の両右腕はともにシート打撃で控え組相手に登板した。

 佐藤は2安打されたものの捉えられた打球ではなく、「1回戦の時よりも調子がいい」と冷静に振り返った。山口はシート打撃、ブルペンで計60球。森監督にフォームの悪い癖を修正されて、球に本来のキレも戻ってきた。「調子は上がってきている。とにかく投げたい」と、あふれる闘志を抑えている様子。1年生左腕小島はブルペンで39球を投じ、「いつでもいける準備はできている」と自信に満ちた表情で意気込みを語った。

◇下位打線奮起で勝機を 鍵握る西岡、明石、高田

 3回戦進出への鍵を握るのはこの男たちかもしれない。浦和学院の下位打線が2回戦に向け、奮起を誓っている。

 高崎商との1回戦。1〜5番の上位は8安打6打点だったのに対して西岡、明石、高田の6〜8番でわずかに1安打。西岡は「ヒットを一本も打てずに流れを止めてしまった。やるせなさを感じる」と、必死にバットを振り込む。「過去は気にすることはないけど、下位が機能できてない」と2年生の高田。この話題に及ぶといつもの元気がない。明石も「下位打線次第」と責任を痛感しているように見える。

 ただ決して調子が悪いわけではない。1回戦で西岡は抜ければ先制点という三直、明石は左前安打、そして高田も中堅手の好守に阻まれたが、大飛球を放った。1回戦後は森監督の熱血指導もあり、3人とも感覚をつかんでいるのは確かだ。

 結果は残せてはいないが、「チームの勝利に貢献したい」。3人の思いはただ一つだ。これまで、血のにじむような努力を積み重ねてきた。全く卑屈になることはない。肩の力を抜き、自信を持って打席に立てばいい。強打を誇る浦和学院でスタメンの座を勝ち取っただけのポテンシャルを秘めているのだから。

埼玉新聞