頂点に向け8強激突 見どころ 高校野球埼玉大会

 第93回全国高校野球選手権埼玉大会は24日、県営大宮と市営大宮の両球場で準々決勝4試合が行われ、ベスト4が決まる。5回戦までにAシード上尾など公立勢がすべて敗退。立教(現立教新座)が私立初の甲子園出場を果たしてから26年がたち、史上初めて私立校が8強を独占した。しかし、その顔ぶれは常連から新興勢力までさまざまだ。頂点へ向け、強豪がしのぎを削る激戦はここからが佳境。準々決勝の見どころを紹介する。

花咲徳栄−武南

 初の4強を目指す武南投手陣がAシード花咲徳栄打線をどう封じるかが最大の鍵だ。武南は左腕小川の先発が有力。速球はないが、直球とスライダーの投げ分けがうまい。花咲徳栄は2番田中、3番大塚を中心に左が7人並ぶ。初戦の富士見戦では左腕に手を焼いたが、左をさほど苦にしない。武南は小川が丁寧に低めを突き、後半勝負に持ち込みたい。

◇秀明英光−浦和学院

 初の8強で勢いに乗る秀明英光のエース高橋が強打の浦和学院打線に挑む。4回戦の埼玉栄、5回戦の大宮東と2試合連続完投の高橋は最速135キロの直球に多彩な変化球を駆使し、三振も取れる。しかし、小林、沼田、日高の中軸を筆頭にフルスイングしてくる浦和学院打線は脅威。高橋は打たれても集中を切らさず、粘り強くピンチを乗り切りたい。

春日部共栄狭山ヶ丘

 狭山ヶ丘・桜井岳、春日部共栄・竹崎の好右腕同士の投げ合いになりそうで接戦は必至。勝敗のポイントは打線が勝負どころで得点につなげられるかになる。5回戦でAシード上尾にサヨナラ勝ちし勢いに乗る狭山ヶ丘は、2安打1打点の主砲・山田にチャンスを回したい。春日部共栄は終盤に逆転した5回戦の聖望学園戦のように打線が執念を見せられるか。

◇浦和実−本庄一

 投打に戦力が近似し、接戦が予想される。終盤の粘り合いならサヨナラ勝ち2試合の前年王者・本庄一のペース。Bシード浦和実は早い仕掛けが必要だ。浦和実の先発は連投の左腕早川か。右腕鈴木との継投も考えられる。打線は一発のある4番稲垣に長打が欲しい。本庄一は昨夏甲子園メンバーの左腕設楽のほか、野手では田村、柳田らがしぶとさを体現したい。

埼玉新聞