春季関東高校野球、あす開幕

 第63回春季関東高校野球大会は14日から5日間、千葉県の市原臨海と袖ヶ浦市営の2球場で、1都7県の代表20校が参加して行われる。埼玉からは県大会優勝の花咲徳栄と準優勝の上尾が出場し、ともに14日の2回戦から登場。2年連続6度目の代表となる花咲徳栄は樹徳(群馬2位)と対戦。24年ぶり14度目出場の上尾は大田原(栃木1位)と顔を合わせる。

◇走攻守すべてが安定 花咲徳栄

 昨年に比べて派手さはないが、走攻守すべてが基本に忠実でしぶとい。

 チーム打率は3割9分9厘。決勝を除く6試合で二けた安打を放った。打率6割3分2厘の3番大塚をはじめ、スタメン5人が4割超え。体格が大きいわけではないため重量打線という印象はないが、スイングが鋭く中軸にはパンチ力がある。15盗塁の足技も光り、2番田中を筆頭にどこからでも走れるのが強みだ。

 投手陣は右上のエース北川と、右横の沢幡の2本柱。ともに剛速球でねじ伏せるタイプではない。コントロールが良く、丁寧に低めを突いて打たせて取るのが身上だ。バックは7試合で2失策と鉄壁の守備力を誇る。

◇好調打線で先制狙う 上尾

 先手必勝の戦い方を確立し、復活を印象付けた。エース三宅の成長で、投打の均衡も取れてきた。

 8試合中7試合で先制点を奪った。選球眼のいい1番佐藤が出て、2番新井が送り、中軸が着実に返す。中心は打率4割8分4厘で長打も多い5番伊藤。6番河合は得点圏で勝負強い。チーム打率は3割7分5厘で、先発6人が4割を超える。

 投手陣は左腕三宅が一本立ちした。準決勝で初完封し、連投となった決勝でも自責点0と好投。切れのある直球とスライダーを低めに集め、防御率0・44を記録した。昨年はエースだった左腕伊藤は変化球主体の投球で打たせて取る。12失策の守備には不安が残る。

埼玉新聞