選抜の21世紀枠候補校を発表 関東・東京は大田原

 日本高野連は15日、来春の第83回選抜高校野球大会(来年3月23日から12日間・甲子園)の21世紀枠候補校9校を発表した。大会に出場する3校は来年1月28日の選考委員会で決まる。

 9校は地区別に、北海道遠軽高校(北海道)▽県立大館鳳鳴高校(東北=秋田)▽県立大田原高校(関東・東京=栃木)▽県立佐渡高校北信越=新潟)▽県立松阪高校(東海=三重)▽県立守山高校(近畿=滋賀)▽県立総合技術高校(中国=広島)▽県立城南高校(四国=徳島)▽県立西都商業高校(九州=宮崎)。

 21世紀枠は2001年の第73回大会から導入された。原則として秋季都道府県大会のベスト8(参加校が128校以上の場合はベスト16)以上が条件で、過疎といった困難な状況を克服するなど、戦力以外の特色を加味して選ぶ。第79回大会までは2校、第80回大会からは3校が選出されている。

 出場校は候補9校の中から東(東海、北信越以東)と西(近畿以西)の1校を選び、残り7校の中から3校目を決める。

(サンスポ)

◇9地区推薦の21世紀枠候補校

【北海道=遠軽

 1940年創立の道立校。秋季北海道大会は1勝を挙げ16強。オホーツク管内西部に位置し冬季は−20度を下回る厳しい環境などを克服し近年好成績を収めていることや文武両道が評価された。OBに元巨人育成の西村優希投手。

【東北=大館鳳鳴(秋田)】

 1898年創立の県立進学校文科省指定のSSH。今秋県大会優勝。東北大会では初戦で青森山田に3−4で惜敗した。チームの中心は162センチ左腕・斉藤浩平。部員は「大館除雪ボランティア員」としても活躍。春夏とも甲子園出場なし。

【関東=大田原(栃木)】

 1902年創立の県立男子進学校。夏、秋と2季連続でベスト8入りした実力と文武両道を実践していることなどが評価された。OBにみんなの党の渡辺喜見党首、タレントU字工事ら。徹夜で85キロを歩く強歩大会も有名。春夏とも甲子園出場なし。

北信越佐渡(新潟)】

 1896年創立の県立進学校。今秋の県大会で準優勝し北信越大会にも出場(初戦敗退)した。08年夏は準優勝するなど実績十分。離島のハンディを克服するため県内外への遠征を積極的に実施。60条の野球部心得を持ち礼儀正しく機敏な行動を心がけているという。 春夏とも甲子園出場なし。

【東海=松阪(三重)】

 1910年、飯南女学校として創立の県立進学校。今秋は県大会準優勝。東海大会では初戦で豊田西に1−10で敗れた。エース中川を中心とした守りのチームで、文武両道を実践していることなども評価された。春夏とも甲子園出場なし。

【近畿=守山(滋賀)】

 1963年創立。中高一貫の県立進学校。今秋は県大会で準優勝し近畿大会出場。1勝し8強入りした。文武両道の実践、部員でメニューを作り練習していることが評価。67年夏甲子園出場(初戦敗退)。OBにサッカー元日本代表主将の井原正巳氏。

【中国=総合技術(広島)】

 2005年開校の県立校。所在地は三原市。県大会3位で中国大会出場。準決勝で関西に0−1で敗れたが2勝。他部との兼ね合いでグラウンド利用に制約がある中で07、08年夏準優勝などの実績が評価された。監督は広島商出身の小田浩氏。

【四国=城南(徳島)】

 1875年創立の県立進学校。今秋は創部113年目で県大会初優勝。四国大会は初戦で香川西に6−7で敗れた。狭いグラウンドなど困難な条件を克服していることや、文武両道などが評価された。OBに仙谷由人官房長官。春夏とも甲子園出場なし。

【九州=西觥商(宮崎)】

 1963年創立の県立校。秋の県大会で準優勝。初出場の九州大会は初戦敗退も部員12人で健闘。早朝の清掃活動や、口蹄疫被害にあった地元に勇気を与え、復興に寄与していることなどが評価された。春夏とも甲子園出場なし。

(日刊スポーツ)