桶川初の8強 川越東も接戦制す 秋季高校野球県大会

(9日・市営大宮ほか)

 第4日は3回戦4試合が行われ、8強のうち4校が決まった。

 桶川は創部以来初となるベスト8進出。打線が15安打を放って10得点し、正智深谷の追撃を左腕・中島が5点に抑えた。川越東は第4シード市川越に3−2で競り勝った。八回に新井が左前適時打を放って決勝点を挙げ、8年ぶりに準々決勝に駒を進めた。

 このほか、第1シード花咲徳栄は15安打を放ち、11−3で成徳大深谷に七回コールド勝ち。本庄一埼玉栄との接戦を5−4でものにした。

 第5日は10日、県営大宮など2球場で3回戦の残り4試合が行われ、8強が出そろう。

◇チーム一丸 危機克服 桶川

 最後の打者を打ち取ると、マウンド上には優勝したかのような歓喜の輪ができた。桶川が創部37年目で初の8強進出。大野監督は「力以上の頑張りが出たし、チームプレーに徹することができた」と感慨深げに語った。

 序盤から畳み掛けた。一回は2死から矢久保、藤井の連打で2点を先制。三、四回も計8本の長短打を集めて計6得点。つなぐ意識を徹底し、中堅から反対方向への鋭い飛球で得点を重ねた。

 満身創痍(そうい)の戦いだった。4日の2回戦後、部員48人中25人がインフルエンザなどに感染。この日もエース皆川を含め、ベンチ入りメンバー6人を臨時に入れ替えて挑んだ。

 4安打5打点と大暴れした主砲・矢久保は「インフルエンザのせいにしたくなかったので、いない選手の分もしっかりやろうと思って打った。チームの団結力が生んだ勝利だ」と胸を張った。

 主力が不在でも、一丸でがけっぷちの戦いを乗り越えた。主将の下村は「みんなの気持ちを背負って戦った結果」と頼もしい。秋の「桶川旋風」はそんな全員野球が支えている。

埼玉新聞

◇3回戦

【県営大宮】

成徳大深谷
0100200|3
514001x|11
花咲徳栄
(7回コールド)

【成】木村、高津、飯野−浜田
【花】五明、松本、橋本−木内

三塁打 英(花)
二塁打 石川(成)大塚、寺井(花)

                                      • -

市川越
100000100|2
02000001x|3
川越東

【市】大岩根、杉本−丹羽
【川】猪岡、高梨−山田

二塁打 弥田(市)新井、石塚(川)

                                      • -

【市営大宮】

埼玉栄
010001002|4
32000000x|5
本庄一

【埼】徳丸、長沢−石田、南保
【本】田村和−葉梨

三塁打 山口(埼)葉梨(本)
二塁打 吉永(埼)

                                      • -

桶川
203300110|10
100000220|5
正智深谷

【桶】中島−岡本
【正】新田、戸沢、芦沢−吉田、高橋

三塁打 下村、岡本(桶)菅野、横田、斉藤(正)
二塁打 矢久保、藤井(桶)斉藤(正)