春日部共栄、浦和学院が関東大会出場へ 秋季県大会

(3日・県営大宮)

 第7日は準決勝が行われ、第1シード春日部共栄と第2シード浦和学院がそれぞれ勝って決勝に進出。3枠ある関東高校大会(10月30〜11月3日・県営大宮、市営大宮)の出場権を獲得した。残り1枠は浦和実と鷲宮が3位決定戦で争う。

 春日部共栄は関東高校大会出場が5年ぶり12度目で、決勝進出は5年ぶり10度目。浦和学院はともに2年連続12度目。両校の決勝対決は5年ぶり5度目となる。

 春日部共栄は浦和実に3−1で競り勝った。先発竹崎が被安打8ながら要所を締め完投した。浦和学院鷲宮に12−2で六回コールド勝ち。3−2の六回に打者一巡の猛攻で一挙9点を奪った。

 最終日は4日、県営大宮球場で3位決定戦(10時)と、決勝(12時30分)が行われる。

◇耐えて勝機つかむ 春日部共栄

 春日部共栄が苦しみながらも選抜大会出場への第一関門を突破。5年ぶりの関東大会出場を決めた。本多監督は「関東大会を決める試合で、本来の動きができなくなっていた。やっぱり選手が意識したんだろうな」とため息。辛勝に胸をなで下ろした。

 県大会では3試合で26得点を挙げて、3連続コールド勝ち。だが関東大会出場が懸かった大一番で、浦和実の1年生左腕・早川のカーブを打ちあぐねた。放った安打はわずか5本。チャンスらしいチャンスをつくれず、本来の打撃とは程遠かった。

 それでも、勝利を手繰り寄せるのが共栄の強さ。エース竹崎が低めへ丁寧なボールを集め、終盤まで無失点。「攻めの投球で、まっすぐで押した」。我慢の投球を続けると、ようやく六回に追加点を挙げて、逃げ切り態勢に入った。

 5年前、関東大会出場を決めた浦和実との準決勝は、五回コールド勝ち。ただ、決勝では浦和学院に1点差で敗れ、関東大会も初戦敗退だった。くしくも同じカードとなった2連戦。接戦が吉と出るか、凶と出るか。

◇快勝呼ぶ積極打撃 浦和学院

 しぶとく粘る鷲宮を、浦和学院は爆発力ある打撃で振り切った。六回に打者12人6安打の猛攻で9得点し一気に決着。地区大会から全5試合コールド勝ち。森監督も「全部コールドは初めてじゃないかな。出来過ぎ」と率直に驚く。

 一回、沼田の左中間フェンス直撃の二塁打で先制したものの、二〜四回は計6残塁の拙攻で追い付かれる嫌な展開。だが、チームの信念は揺るがない。同点の五回に「同点で2死なので、当てにいかず振り切ろうと思った」と日高の公式戦初本塁打となる2ランで勝ち越した。

 迎えた六回、四死球で走者をためると、浦崎の二塁打と敵失などで加点。さらに1死二、三塁のチャンスで森が「失策の点だけではまだ流れは向こうにある」と中前2点適時打。これで打線に火が付いた。森から4連打、死球、そして佐藤のタイムリーで9得点した。

 「今年のチームカラーは積極的なフルスイング」と森監督。バットを思い切り振るというシンプルな考え方が快勝の連続を後押ししている。

■準決勝
【県営大宮】
浦和実
000000010|1
10000200x|3
春日部共栄
(浦)早川−上地
(春)竹崎−佐々木
二塁打 鎌田(春)

鷲宮
000101 |2
100029x|12
浦和学院
(6回コールド)
(鷲)増渕、大河内−遠藤
(浦)佐藤、松浦、佐藤−森
本塁打 日高(浦)
二塁打 湯沢、増渕(鷲)沼田、浦崎(浦)

埼玉新聞