埼玉大会シード校分析 花咲徳栄、秩父農工科

 第92回全国高校野球選手権埼玉大会は7月9日、県営大宮など11球場で開幕。159校が甲子園出場を懸け、20日間に渡って熱い戦いを繰り広げる。激闘の主役として注目される8人を、シード16校の戦力分析とともに紹介する。

■Aシード 花咲徳栄

 春の県大会を9年ぶりに制覇。投手陣の層の厚さは抜群で、得点力も高い。県勢8年ぶりの春夏連続甲子園出場を狙う。

◇攻撃

 不動の1、2番コンビ佐藤、大塚の出塁が鍵を握る。ともに選球眼がよく、足で塁上をかき回す。中軸は巧打の3番木村、強打の5番橋本は変わらず、4番には長打力のある金久保が入りそう。6番木内も好打者。つなぎの野球で大量点を奪う。

◇守備

 今大会随一の投手力を誇る。直球の鋭いエース五明に加え、変化球の豊富な左腕橋本、制球のいい右腕松本が先発候補。救援にも左横の山口、右横の今西が控え、盤石だ。守備は内外野ともに手堅く、中堅で出番が多そうな田中も好選手だ。

■Dシード 秩父農工科

 15年ぶりに夏のシード権を獲得。犠打はせず、打ち勝つ野球が持ち味。増井監督は「16強以上が目標」と意気込む。

◇攻撃

 犠打はほとんどせず、エンドランなどを絡め一気に大量点を狙う。1番高橋は積極性があり、出塁率が高い。チーム一の俊足・2番大島政が好機を広げ、長打力があり勝負強い若林、高田、篠原の中軸が返す。6番岸岡、9番大島淳も長打が期待できる。

◇守備

 エースの右腕篠原は球威はないが、打者の内外を投げ分け、打たせて取る。控えの右横手の新舟はコントロールがよい。捕手高田は強気のリードが光る。内野は手堅く、外野は中堅手大島政を中心に守備範囲が広い。

埼玉新聞