158チーム参加し7月10日開幕・埼玉大会の組み合わせ決まる

 7月10日に県営大宮球場で開幕する第91回全国高校野球選手権埼玉大会の組み合わせ抽選会が19日、さいたま市民会館おおみやで行われ、前回より1チーム増の出場158チームの対戦が決まった。選手宣誓は小鹿野の大森脩弘主将が務め、開会式後の開幕試合では秩父−川口工が激突する。

 第90回記念大会の昨年は南北埼玉大会に分かれて実施し、2校が全国高校選手権に出場したが、今回の甲子園代表は再び1チームに戻った。

 春季関東高校大会で6年ぶり2度目の栄冠を獲得し、前回の南埼玉大会を制したAシード浦和学院は、4年連続11度目の甲子園を狙い、初戦の2回戦で菖蒲と対戦。春季県大会準優勝でAシードの埼玉栄は、南稜の挑戦を受ける。Bシード勢は武蔵越生が大宮東と、武南は松伏と顔を合わせる。昨年の北埼玉大会で優勝し、甲子園に初出場した本庄一はノーシードで臨み、深谷一と1回戦を争う。

 開会式は午前11時、開幕試合は午後1時30分に開始。決勝は29日正午から、県営大宮球場で行われる。


▼俺たちの夏到来 夢の切符つかめ

 第91回全国高校野球選手権埼玉大会の組み合わせ抽選会が19日、さいたま市民会館おおみやで行われ、参加158チームの初戦(1、2回戦)の対戦カードが決まった。

 春季県大会で優勝した浦和学院と準優勝した埼玉栄のAシード校がくじを引いた後、同大会16強以上のB、C、Dシード勢が続き、その後ノーシード校が到着順に抽選した。

 会場一番乗りは大宮東。自転車で午前3時半に到着して1人で並んだ高橋潤記録員は「寝ないで来ました」と気合をみなぎらせた。森口剛主将は「吉本監督から一回の入りでも、バッティングの1球目でも『1』が大事と言われていた。到着1番で夏の勢いが付けば」と力を込め、2回戦の初戦はBシードの武蔵越生に決まった。

 選手宣誓は第91回大会にちなみ、91番のくじを引いた小鹿野の大森脩弘主将が務める。

▼「全力で声出す」選手宣誓は小鹿野の大森主将

 大会の回数と同じ91番を引き当てたのは小鹿野の大森主将。人生初の選手宣誓の大役に決まり、「大勢の前でやる不安が大きい。仲間や先生に相談する」と驚いて言葉も出ない。チームは部員13人で3年生は2人だけ。初戦は和光との対戦となり、「チームワークで1勝を目指したい」と話す。

 斉藤監督は「一生に一度。全校集会で練習しよう」とやる気満々。幸運な主将は「全力で声を出して大会を盛り上げたい」とか細い声で答えたが、本番では違った姿が見られるはずだ。

▼4連覇の偉業なるか 浦和学院

 昨夏は埼玉大会史上初の3連覇を達成したAシード校の浦和学院。今年はさらなる偉業の期待がかかる。

 森監督は「夏は気の許せる相手はどこにもいない」と引き締めた。秋の県大会では初戦敗退も、春にはしっかり復活。県大会を制すと、関東高校大会の頂点まで上り詰めた。

 だが、主将の島津は「関東は通過点にすぎない。夏が本番」と冷静。5回戦では聖望学園、準々決勝では北埼玉大会の王者本庄一との対戦が予想されるが、「一球一球無駄にしないよう戦い、まずは目の前の敵を倒す」と意気込んだ。

▼「1勝目標に練習」初戦強豪・浦和学院に挑む 菖蒲

 2番のくじを引き当てた菖蒲が初戦で浦和学院と対戦することになった。主将の三上は「最強の相手に当たってしまった。どう仲間に伝えればいいのか」と動揺しきりだった。

 来年度から蓮田新校(仮称)に統合され、菖蒲の校名での出場は本年度限り。現在は3年生しかおらず、「1勝だけを考えて練習を積んできた」と三上。野球部員は6人で、陸上部員4人とともに夏を迎える。

▼創部2年・・・感激の初陣 山村学園

 山村学園が創部2年目で初出場。昨年に女子校から共学化したばかりでの挑戦に、主将の山田は「レベルの高いところでできる」と喜んだ。

 部員は12人で1、2年生のみのフレッシュさ。井上監督が「少人数の男子が居場所を見つけられれば」と創設し、山田らが教室を回って選手をかき集めた。春の西部地区大会は9人で公式戦初出場、初戦で市川越と対戦。0−18で完敗も、山田は「声の大きさは最後まで勝っていた」と満足そう。夏の目標は「一つ一つ勝てたらいい」と前を向いた。

埼玉新聞