2009-07-01から1ヶ月間の記事一覧

圧巻、無安打の快投 埼玉栄・島野隼輔投手

力でぐいぐい押した。 11年ぶりの優勝を狙う埼玉栄にとって、勝ち越せないまま最終回にもつれ込む重苦しい展開。救ったのは、島野隼輔投手(3年)の強気の投球だった。 反省点は「丁寧にいこうとしすぎた」という1回だけ。2四球と味方の失策が絡み、無…

闘魂、本当のエースに 武南・白井直人投手

8回を投げて1失点。失策がらみだったので、自責点はゼロだ。それでも、武南のエース白井直人(3年)は、自分を責めた。「自分がふがいないせいでチームの雰囲気が悪くなった。申し訳ない」 制球に苦しみ、速球も走らない。7本の安打と4つの四死球で走者…

川口青陵、1点千金 武南下す 高校野球埼玉大会第7日

第91回全国高校野球選手権埼玉大会は19日、3回戦16試合が行われた。昨秋の関東ベスト8の川口青陵は、シード校の武南を白熱の投手戦の末、振り切った。春の県準優勝の埼玉栄は2戦連続のサヨナラ勝ち。春日部共栄、立教新座は危なげなく勝ち進んだ。…

チーム一丸 歴史つくる 小川、創部初の4回戦進出

「みんなで歴史を塗り替えよう―が合言葉でした」と小川の轟主将。チーム一丸となった戦いで飯能南に逆転勝ち。小川が1989年の創部以来、初の4回戦進出を果たした。 底力を発揮したのは終盤だった。3点を追う小川は七回、会田、小瀬、那須の適時打で同…

浦学4回戦へ 聖望、花咲も・高校野球高校野球埼玉大会第6日

第91回全国高校野球選手権埼玉大会は18日、3回戦16試合が行われた。昨夏の甲子園出場校は、浦和学院が2戦連続のコールド勝ちで、本庄一はシード校・八潮南との好カードを制した。聖望学園、花咲徳栄、市立川越も危なげなく4回戦へ。大会は19日も…

ナインと同じグラウンドで応援 桶川3年・山崎慧選手

炎天下の熊谷公園球場で、ボールボーイとして約2時間半の試合を見届けた。最後の夏、ベンチ入りはかなわなかったが「少しは役に立てたかな」と汗をぬぐった。 ベンチ入りメンバーが決まり、自分の名前がないことが悔しかった。練習を休み、大会初戦も球場へ…

聖望収穫 無安打リレー 救援育成に光明

2投手をつないで7回を“ノーヒットノーラン”に抑えた。聖望学園としては、2年越しの課題解消に向けた意味の大きな勝利だ。 先発左腕のエース佐藤勇吾(3年)は、持ち前の制球力が初戦以上にさえていた。2試合で計28得点と好調な浦和北打線相手に、六回…

『野球は背丈じゃない』無死満塁で三塁打 越ヶ谷(3年)鈴木聡大選手

越ヶ谷が1点を追う七回、158センチのチーム一小さい体が火を吹いた。逆転の三塁打を放った鈴木聡大選手(三年)は三塁ベースで何度もガッツポーズを見せた。「3年間で外野を越えた当たりは初めて」と試合後、はにかんだ。 無死満塁の場面で打順は2番打…

創部初の4回戦進出狙う 12年ぶり初戦突破の小川

3日間の休養日を挟み、第91回全国高校選手権埼玉大会は、18日から3回戦に入る。出場64校で唯一、創部初の4回戦進出が懸かる小川。12年ぶりに初戦を突破し、好スタートを切ったチームを訪ねた。 2年生エース那須の安定した制球からの堅守が持ち味…

春日部共栄・中村が9連続奪三振/埼玉大会

<高校野球埼玉大会>◇14日◇2回戦 関東の右NO・1投手、春日部共栄・中村勝投手(3年)は4回を投げ、いきなりの9者連続三振を含む1安打11奪三振無失点の好投で、集まったプロ10球団23人のスカウトの目をくぎ付けにした。チームは5回コールド…

春日部共栄が大勝発進 高校野球埼玉大会第5日

第91回全国高校野球選手権埼玉大会は14日、2回戦22試合が行われた。好投手・中村を擁する優勝候補の春日部共栄は小松原を投打に圧倒、昨夏の南大会で準優勝した立教新座も児玉白楊に地力の差を見せつけた。川口青陵、市立川越、浦和実も順当勝ち。大…

「短くて楽しくて」双子の心ひとつ いずみ 今野健太郎・康太郎両選手

「短かったけど楽しかった」。今野健太郎(3年)、康太郎(同)。3年間、一緒に白球を追い続けてきた双子の夏が終わった。 7回表2死。いずみの8番打者、健太郎の打球は飛球となって左翼へ。グラブに収まった瞬間、2人の目から涙があふれた。 7回コー…

「振り抜いた」代打の青空 小松原・大内選手

5回裏1死一塁。フルカウントからの6球目を、思い切り振り抜いた。だが、小松原の代打・大内勝利(3年)のバットは、球をとらえられなかった。 「ナイススイング!」。 仲間からは声が飛んだが、大内は試合後、「バットに当てたかった」と目頭を押さえた…

再出発、歓喜の勝利 浦和実

浦和実の主将・池田昂平(3年)は初戦の大勝を「いつも通りの試合でした」とクールに振り返った。だが、ここまでの道のりは長かった。 4強入りした昨夏から約2か月後、部員の喫煙と飲酒が発覚。3か月の対外試合禁止処分を受け、当時の主力が5人も退部し…

苦労人「人生初」本塁打 玉川工2年 尾石真登遊撃手

四回の第2打席。左中間に鋭い当たりを飛ばした。白球が外野を転々とするのを見て「行ける!」。チーム唯一の得点を、ランニング本塁打で記録した。「ホームランなんて、練習試合でも打ったことない。家族に報告したい」。中学2年で野球を始めた4番打者は…

辛口指導 金星へあと一歩 南稜・遠山監督

早大野球部出身で、昨秋は関東8強の川口青陵を指導していた遠山巧監督。試合前、不敵に笑った。「勝ちますよ」と――。 指揮官は4月に就任した。春の大会では、有望な1年生を抜てき、上級生を刺激した。練習メニューも一変、キャッチボールだけでも50種類…

埼玉栄10回サヨナラ 本庄一大勝 高校野球埼玉大会第4日

第91回全国高校野球選手権埼玉大会は13日、2回戦22試合が行われた。昨夏の北大会を制した本庄一は2ケタ得点でコールド勝ち。春の県大会準優勝校の埼玉栄は南稜との大接戦を制した。2試合が延長にもつれ、コールド決着が10試合あった。14日は2…

亡きマネージャーに届け “形見”の横断幕が力に 大宮高

「どんなにピンチになっても、あの横断幕を見たら落ち着いた」。毎回のように先頭打者の出塁を許す苦しい展開でも、勝利を収めた大宮。選手たちの精神的支柱になったのは、昨年まで野球部のマネージャーを務め、卒業目前の今年3月、背中に発症した悪性腫瘍…

大宮東、武蔵越生を完封 好機ガッチリ大金星 強敵意識せず冷静

第3日は11球場で1、2回戦が行われ、大宮東が春季県大会4強で、昨夏の南埼玉大会ベスト4の武蔵越生に完封勝ち。埼玉史上初の4連覇が懸かる浦和学院は、菖蒲に25−1で圧勝。花咲徳栄、武南、春日部東、上尾のシード4校は順当に3回戦進出した。 い…

恩返しの大会第1号 滑川総合3年 平賀諒主将

滑川総合の平賀諒主将(三年)は打席に入る際、松山のベンチをじっと見た。視線の先には今春まで滑川総合の監督だった、松山の滝島達也部長がいた。「今の自分の実力を見てください」。バットを振り抜くと打球はレフトスタンドへ。大会第1号本塁打となった…

旧友の思い受け継ぐ 横瀬選手(松山)

これぞ4番の仕事だ。松山の主砲横瀬が、滑川総合の繰り出す左右3投手を次々に打ち崩し、3安打5打点。「最初の2打席は結果が出なくて、打つことしか考えてなかった」と、終盤の逆転勝ちに大きく貢献した。 まずは3点を追う六回、ここまで無失点だった滑…

フルスイングに手応え 満塁弾の2年生谷沢(鷲宮)

二回1死満塁の絶好機だった。左打席から振り抜いた打球は快音を残して右翼芝生席で弾んだ。打った瞬間にホームランと分かる打球だった。 111人の部員数と大所帯を誇る鷲宮にあって、2年生ながら春から4番を任されている。背番号は「13」。高野監督は…

師弟で臨む最後の舞台 努力で越えた学校の壁 川本高の森選手と飯田監督

白球で結ばれた師弟がいる。高校野球埼玉大会に寄居城北との合同チームで出場する川本の森勝吾選手と監督の飯田貴司さん(42)だ。川本は県立高校の再編整備に伴い来春、寄居城北と統合するため、野球部員は3年生の森選手1人だけ。11日の1回戦(山村…

聖望学園、初戦は辛勝 高校野球埼玉大会第2日

第2日は11球場で1、2回戦が行われ、シード勢3校が登場。越ヶ谷は上尾鷹の台を23−0と圧倒した。八潮南は市浦和に逆転勝ちし、聖望学園は昌平に辛勝して、それぞれ3回戦に進んだ。 そのほか、昨夏の北埼玉大会優勝の本庄一は深谷一を4−1で破った。…

「二人だけの3年生 意地の反撃」川口工 上田敬輔主将、辻貴春投手

3年生コンビが意地を見せた。六回、先頭の上田がしぶとく内野安打で出塁。一死後、辻が左前打で続いた。この好機が、チーム唯一の得点につながった。 迷わず野球部の門をたたいた1年生の春。同期は計18人もいたが、厳しい練習や家庭の事情などで激減。気…

高原12K!秩父が埼玉1番星/埼玉大会

<高校野球埼玉大会>◇10日◇1回戦 いきなりの三振ショーで、激戦区・埼玉の幕が開けた。秩父・高原和弘投手(3年)が、川口工から12三振を奪い1失点完投。5−1で勝利した。「初球から最高の球を投げるつもりでいきました」と納得の表情だった。 8回…

滑川総合−松山 きょう対戦“因縁の関係”健闘誓う

夏の高校野球県大会が10日開幕した。1回戦の好カードはきょう試合が予定される滑川総合対松山。隣接する両校は、もともと部員同士が小中学校で同級生だったりと縁が深いが、今年はさらに因縁めいた関係に。「お互い頑張ろう」。両チームの主将は開会式後…

夢つかめ 挑戦の夏 158チーム参加し開幕

第91回全国高校野球選手権埼玉大会は10日、県営大宮球場で開会式が行われ、昨年より1チーム多い158チームが参加して開幕。約1万4000人の観衆が見守る中、2949人の選手が堂々と入場行進を行った。開会式後の開幕戦は、秩父が5−1で川口工を…

驚異の長打率誇る本庄一・奥田ペドロ

19歳のブラジル人留学生、本庄一(埼玉)・奥田ペドロ内野手(3年)が2年連続の夢舞台へ踏み出す。昨夏の甲子園では初戦の開星(島根)戦でバックスクリーンにサヨナラ本塁打を打ち込んだ。春も県大会まで7割7厘の長打率を誇ったポイントゲッター。し…

球児の夏さあ本番 宣誓や行進先導入念に・開会式リハーサル

◇熱戦きょう開幕 第91回全国高校野球選手権埼玉大会は10日、県営大宮球場で開幕する。参加158チームが、甲子園への1枚の切符を懸けて、29日の決勝まで熱戦を繰り広げる。 開幕を翌日に控えた9日は、同球場でリハーサルが行われた。時折、小雨もぱ…